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Remarks

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「Fate's End」 2010
ドイツのメロデスバンド Sapiency のアルバム。
ヘヴィネス要素と大々的に取り入れられたノーマルヴォイス、近未来的なキーボードで彩られた現代メロディックデスの雛型。リズム面のデスメタル的アグレッションは全く無いが、ツインギターは時折正統的なリフを奏でているし、ジャーマンメタルの影響下にある魅力的なツインリードが飛び出すこともある。単なる「歌頼み」ではなさそうだ。メロディアスで派手さやスケール感もあるし、メロデスの体裁は兎も角として幅広いリスナーに楽しめる作品だろうな。

ヴォーカルは二名在籍しており、一人は野郎臭いデス声、もう一人はダミ声気味の普通声とノーマルのクリーンヴォイスを担っており、かなりの割合で「歌っている」。音質はクリアでバランスも問題無し。

メロデス云々と言うよりも新時代のメタルサウンドなのだ。と、言う事で納得しておこう。

「Trapped」

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「Used, Abused And Left For Dead」 2006
93年から活動するイリノイ州の女性惨殺死体大好きポルノゴアグラインドバンド Lividity の4thアルバム。
猟奇的なジャケット程ゴアゴアしているわけではなく、ギターのリフには割とキャッチーで聴き易い面がある。ドラマーは素早い手捌き足捌きで結構複雑なリズムを叩きこなしており、程よいざっくり感も相まってキモチイイ音を形成している。曲の展開としては、ストレートに突っ走るだけでなく、起伏も考えられておりカッコ良くまとまっている。
ヴォーカルは低音の便所声と喚き声の二重奏を中心にガテラルっぽいのも少々。音質や演奏は良好だが、荒々しさは大事にしており活きが良い。
特に不安要素も無く楽しめる作品。一方でアクの強さが無い分淡白な印象を受ける側面も。人気はある様だが、個人的には他のアルバムを聴いてみようと言う気にはあまりならないかもと思ったりする。


「Used Abused And Left For Dead」
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「Nec Spe Nec Metu」 2009
スペインのデスメタルバンド Neter のアルバム。
デスメタルらしからぬ落ち着いた風情のジャケットで興味を持ったのだが、なるほど、哲学や道徳などを説いた小難しいテーマのデスメタルをやっている様である。

とは言え音自体にそれらテーマが反映されているかと言えばそうでもなく、まぁ端々に感じる知的な質感や深遠なギターソロなんぞはそれっぽいが、聴く分にはまともなニュースクールデスなのがどうもイマイチですなぁ。どうにもスカスカと言うか、ニオイ立つモノが無いのです。

ヴォーカルは中音域のグロウルスタイルで普通。音質はクリアな方だがややドライな印象を受ける。ベースの低音がなかなか強い。

色々と中途半端で残念な作品。ジャケットぐらいしか気に入った所が無いな。まぁ頑張って独自性を見出して行っておくれ。

「Baptism of Fire 」(冒頭の会話は収録に含まれていない)

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「Radikale Randgruppe」 2011
ノルウェーのブラックメタルバンド Disiplin の4thアルバム。
過去にはA Fog氏や元DissectionのHaakon、WindirのInvictusなどが在籍していたバンド。サタニズム、大量虐殺などのテーマを経て、現在はWar Black、憎悪を掲げている様である。

音割れ上等の劣悪な音質と薄ら寒い暗黒リフレイン地獄で圧倒するプリミティブなスタイル。激しくブラストや疾走するわけでは無く、ギターは単調、ドラムは一定のリズムを刻み続ける。だがこのバンドの場合は、そこにカオスを成立させた。曲本体を押しやらんばかりに垂れ流される様々なノイズやSE、ねっとり絡み着く様なヴォーカルの歌い回し、混沌と一種のサイケデリックさを抱えながら、この世への底の無い憎しみをぐらぐらと煮え滾らせる。

激しく聴き手を選ぶ強烈な作品だが味わってみる価値はあるだろう。なかなかとんでも無いアルバムである。

Pickup Tracks !!
5.「Oath of Blood」
 嵐のSEと共に延々と奏でられる圧倒的なまでの絶望と悲しみ。光などただの一筋も見えはしない。いや、これは本当に発狂している。心が脆くなっている時に一人で聴く事はお勧めしない。自殺するか誰か殺したくなるだろう。

「Oath of Blood」

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「Snowblind」 2010
ドイツのゴアグラインドバンド Le Scrawl の2ndアルバム。
結成は91年。1stの発表が93年で、その間MCDやコンピレーション盤のリリースはあった様だが、フルとしては実に17年ぶりとなる。
さて、これが面白い。何とも面白い。Lowなデス声を轟かせ、グラインドらしく突っ走っちゃいるのだが、アコギやキーボード、サックス、鉄琴などを導入し、叙情性や哀愁、ジャズ、スカ、タンゴと言った他の音楽ジャンルの要素をかなり大胆にアレンジに加えたプログレ……いや、奇抜で変態的なミクスチャーサウンドを展開している。本気なのかギャグなのか、はたまた本気のギャグなのか。インテレクチュアルなおバカ。
良いか悪いかは別にして、このセンスには脱帽。こんなバンドが20年前から存在していたとは。グラインドの常識を覆す大変態作。ぜひ聴いてみて欲しい。

「Homesick」