さいたま市の着物ファン応援隊、master_minminです!
着物イベントボランティア&日本着物スタイリスト協会認定着物フォトスタイリストでもあります。
(「着物フォトスタイリスト」は登録商標で、協会に認定されないと名乗れません)
高いカメラがあれば撮らせてもらえるという勘違い (2018/5/6更新)
を書きながら考えたのですが、、、
私の考える「困ったカメラマン」とは
「俺様カメラマン」

なんです。(プロアマ問わず)
「撮っている俺がエラい」
みたいな感覚って、撮影時になんとなく伝わるんですよね〜。
(私がお仕事でご一緒させているカメラマンは、みなさん「お仕事」として依頼を受けていることをわきまえている方々ばかりですから、そんな事はありませんけど)
この、困った「俺様カメラマン」は自分以外の人は自分のために働いて当然、という感覚なので、他の人への対応もなんとなくぞんざいです。(「自分の思った通りに動け!」が伝わってくる感じ。自分が動いた方が早いのに、ポーズを取ってるモデルさんを動かそうとするなど。)
あの〜、モデルさんも、撮影スタイリストも、さらに言えばヘアセット、メイク、着付けをするスタッフの皆さんも、「クライアントのために良い作品を一緒に作る」べく労力を提供しているのであって、カメラマンを満足させるためにしているのではないのですよ。
それがコンテストに応募する作品でも、広告用の写真でも、成人式の前撮りでも、です。
(まぁカメラマンが、自分のために全員有償で集めたメンバーなら、カメラマン自身がクライアントなので、多少の俺様ぶりは仕方ないかもしれませんが。とはいえ、あからさまにモデルさんをぞんざいに扱うカメラマンとの撮影は、モデルさんだって楽しくないから表情に出ると思いますよ。)
もちろん、カメラマンやモデルが気持ちよく進められる撮影会は、「良い写真」が残せると私は思っているので、撮影スタイリストとしてそのための努力はします。
でも、有償だろうが無償だろうが、他人を大事にしないカメラマンとの仕事は楽しくないですね。
また、成人式の前撮りなど、素人さんをモデルにする場合は、さらに短時間で撮るなど、撮られる人の負担をより少なくする配慮が必要になります。
「背筋真っ直ぐにして」と言って真っ直ぐにならない人なんていくらでもいます。(大抵の人は癖があって真っ直ぐに立てません。私もアゴが前に出るクセがあります)
だから、「帯から少しお辞儀をしてみて」「右肩をもう少し下げられますか?(本人の右と向かっての右が混同しやすいなら、ジェスチャーで自分の肩を触ってみせる、なども有効です)」など、「今の姿勢」を基準に指示を出すのが普通だと思います。
また、「アゴが出るクセがあるから」「瞬きするクセがあるから」と言われて瞬時にクセが直るわけではないのです。「まばたきに注意してね」と言われても、何をどう注意したらよいか伝えなければ、モデルさんを萎縮させるだけです。撮影会としてマイナスだと私は思います。
瞬きに注意させたいなら、ギリギリまで目を閉じてもらい、合図して開けてもらったところで撮るなど、カメラマン側が工夫すれば良いのです。
つまり、ダメ出しよりも指示に従うと自然にカメラマンの思うポージングになるよう誘導した方がよほど建設的です。
(今、思いついたんですけど「モデルの苦労を知る」ために、アマチュアカメラマンがお互いにポーズを付けあって、撮り合うイベントって面白いかもしれませんね。いつも指示する方ではポージングの大変さは理解できないでしょう。笑顔で居続けるのだって疲れるんですよ。)
ちなみに、成人式の前撮りで、高価なカメラを持ったお父様が撮影の様子をご覧になると、カット(立ち位置や背景、ポージングなど)が変わるたびのカメラマンの「カメラ設定変更→シャッターを切る、のスピード」の早さに驚く人が少なくありません。
「え!?こんなに早く設定変更して、シャッター切る回数もこんなに少なくていいんですか?」とお父様とカメラマンで話が盛り上がった、なんて事もたまにあります。プロとアマチュアでもカメラ好き同士ですから話が合うのでしょう。
「プロの仕事は再現性で生産性。」
と吉澤暁子きもの着付け教室 の吉澤暁子先生もおっしゃっています。
4/11(水)大原和服専門学園にて講演させていただきました (気軽にお着物*楽しくお出かけ 2018/4/17更新)
・何回でも同じことを(再現性)
・効率よく(生産性)
繰り返してできるのが、プロなのだと思います。効率よく、に「時短」は含まれると私は考えています。
人を撮る人(アマチュアのカメラマンは特に)は、モデルさんの負担を減らす配慮が、撮影時にできているか、もう一度考え直しても良いのかもしれません。
「モデルのイキがいいうちに(疲れる前に)撮りきる」
は良い写真を撮るためにスタッフ全員が意識すべきことだと私は思います。その方が疲れる前の良い表情が撮れますよ。
まだカメラに慣れていなくて、光を読んでカメラの設定変えて撮るだけで精一杯!という人も、ゆくゆくは短時間で撮れるように、目標を設定していくのも良いと思います。(漫然と撮り続けてもスピードアップはできないでしょうから)
私自身は写真を撮らないので難しいカメラの設定の話は分かりませんが、より良く、楽しく、効率よく撮るための工夫はあちこちでできると思います。
※モスバーガーのラベンダーレモネードの色が綺麗でした!
