さいたま市の着物イベントボランティア&日本着物スタイリスト協会認定着物フォトスタイリストのmaster_minminです。

(「着物フォトスタイリスト」は登録商標で、協会に認定されないと名乗れません)


小池百合子都知事のリオでの閉会式、雨の中の堂々たる着物姿をきっかけ

「他人の着付けの批判」をする、いわゆる「着物警察」

についてもネット上で話題になっているようです。

私もアメブロで記事を書きました。

(クリックでジャンプします)

そしたら1日で3649アクセス
着物カテゴリーで13位!(◎_◎;)  
(その後3日で計7500アクセスにも。。)

となりました。

この記事のアクセスが多かったのは、前半の「都知事の着物姿」よりも、後半の「着付けの批判」のためだと自己分析しています。

「着物警察」や「他人の着付けの批判」ってみなさんモヤっとしている話題と言えそうです。

ピンとこない人のために、すっごく端的に表現されているツイートをご紹介。

ツイッターアカウント @de__n さんの発言より
(本人にご了解いただいて転載しました)

----------@de__n さんの発言その1-----------
2016/8/24  23:08
いま出回ってる着物のハウツーは、昔みたいに感覚で着物のイロハが分からんくなった世代に、だいたいこんな感じでやっとくとまぁ外さへんで~、というアドバイスをする、くらいのモンで、こうしなければならない!これが正解!そうじゃないと間違い!という性格のモンではないと思うで 思うんやで

------------@de__n さんの発言その2---------
2016/8/24  23:45
ちょっと昔の人「年取って背中が曲がって胸も垂れてきたら、帯の位置を下げるとええ感じやで」
現代の着物警察「年取ってるのに帯を下げていない!ピーピピッ!!日本の伝統を汚した罪で逮捕ー!!!」

…みたいなこととちゃうの、と思ってる。

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つまり、着物や浴衣を着ている人をつかまえて(言い返せないような、か弱そうな人を選んで??)、着付けや着こなしについて「私が正しいこと知ってるのよ!という感じで押し付けてものを言う人、ですね。

もしくはネット上で「あれは間違っている!」と自分が着付けの憲法かその番人みたいに言い切っている人、もこれに入ります。(という私の解釈)

「着物のルール」と言われるものは、交通ルールみたいな法律と違って、「法律」(=社会秩序を維持するために強制される規範。デジタル大辞泉より2016.8.27現在)ではなく「慣習」だと解釈しています。

そもそも北海道と沖縄、同じ日付で衣替えするのが妥当というには気候が違い過ぎます。。

さらに、お茶で流派があるのと同様に、着付けも流派があります。お茶は他の流派を否定しないようですが、着付けはどうして自分以外の流派の人にいきなりダメ出しできるのでしょう?

そこに着物の独特さ、閉鎖性を感じます。

ここで再び、ツイッターアカウント名 @de__n さんにご登場いただきましょう。

------------@de__n さんの発言その3---------
2016/8/27  11:07
これ言うのもう何度目か分からないけど、ただの自分の好みに中途半端にマナーや歴史や伝統を持ち込んで、自分の思う正しさの証左にし、自分の好まないものが「間違っている」かのように演出することを、好き嫌いの問題を正誤の問題に摩り替えることを、おこがましいし、いけ好かない、と言ってるのだ。
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そもそも「どの流派でも通じる、完璧な着付け」は存在しません。襟合わせを右手が入るようにする、は共通ですが、それ以外は使う道具や手順などマチマチ。

という事で「自分がイメージする着付けが完璧だから、それと違うのは許せーん!」という時点でその人は視野が狭いと言わざるをえません。

私も @master_minmin でツイートした

 2016.8.27 0:28  ------------------------------------
「着物を頻繁に着る人ほど他人の着付けに対して寛容で、着付けが上手な人ほど自分の目が厳しいのを自覚しているから、それをあらゆる人にあてはめようとはしない。」という純然たる事実を、小池百合子都知事のリオ着付けにケチつけてる人(着物業界内外問わず)に熨斗つけて贈りたいわー。
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が自分の経験上言えることです。

以前、着物仲間が主催する「きもの勉強会」(2017年からは「きものば」になりました。2018.3.23追記)でスタッフをした時

「私の年齢だと襟の角度とか、どうするのが良いんでしょう。。」

と聞かれ

「それは、あなたが自分で決めていいんですよ!たくさん着姿を見て、理想を目指して試行錯誤しましょう‼︎」

と言ったら「え!?それって自分で決めていいんですか!?」

と目を丸くされたことがあります。

世の中には素敵な着物姿がいっぱいあります。
どれを目指すか、自分で決めましょう!
試行錯誤がうまくいかなかったら、イベントやネットで知り合いになった上手な人にアドバイスを求めてみましょう!

大抵は(着付けを教えることで稼いでいるのでなければ、という前提は必要ですが)、何かヒントをくれるはずです。

もしくは、着付けワンデイレッスンなどに参加してみるのも良いでしょう。楽しく、かつ自信をもって快適に着られるようになれると良いですね!