海と空の境界線を目指すようにまっすぐに進んだ。
ふいに光る右後ろにホワイトタイガーが描かれた機影を見つけ左に舵をきる。
その瞬間、後ろの機影は視線の影に隠れ、突き抜けた雲の向こうに先行していた。
彼はぼくが中学生のときにおとづれた飛行場のフェンスの向こうの住人だった。
でも、今は同じ高さを飛びながら見えない壁のあっちとこっちでゲームを嵩じている。
ぼくらは同じ。
彼はぼくで、彼はぼくだ。
どっちが正しいなんてことはなくて、両方正しいと思いこんでいるだけだ。
その正義は力によって示される。
残ったほうが正しいのだ。
ただそれだけと思いながら、自分の消滅に恐怖を覚える。
いつだって自分が正しいって誰だって思う。
でも、彼との空の競演はまるでぼくらがすべてを共有する友達みたいに思えた。
両方いてすべてなんだって・・・
そんなことを思いながら、気づくと彼は真後ろでぼくの背中を見据えていた。
早くこんなことは終わりにしようってことだ。
そういうことか。