EDGES-エッジズ-無事に千秋楽を迎えました。



先ず、こんな社会情勢の中、劇場に足をお運びくださったお客さまに本当に感謝します。

ありがとうございました。



一度は中止になってしまったEDGES。
実は当初お客さんとして、観に行こうと思っていた舞台でした。

まさかの中止になったのを知り、、、、コロナめ、、!!!なんて思っていたら、
もう一度エッジズをやるというお話が!
タイミングと巡り合わせで
今回、出演させていただくことになりました。


あっという間に譜面がきて、気づいたら稽古が始まっていました。


はじめてエッジズの譜面を見たとき
それはそれは恐ろしいほどに難しく、めくってもめくってもずっと音符が踊り狂ってて凄いことになってる。

こんなに音域の広い曲…歌ったことない…と息を呑んで、そのまま目を閉じ深呼吸をして、静かに譜面を閉じました。(人生の終わりのような音が聞こえました)笑

重く閉じた譜面を開くにはかなりの勇気が必要で、よし、やるぞ!と奮い立たせましたが、
やればやるほど、こんなの私に出来ない!!!事故だ!と思う程。w

なんせ本当にキーが高い。そして低いとこはめっちゃ低い!


【ララランド】や【グレイテストショーマン】でお馴染みの原作者パセック&ポールが学生時代に描いたというのがこの作品、【エッジズ】。


それはそれはもう枠から飛び出しまくりで
“そんじょそこらの奴に楽々と歌わせてたまるか”と言わんばかりのプライドと気迫を譜面から感じ、ひいいいいいいい!と悲鳴が。




今回、BLUEチームとREDチームがあり、私はBLUEチームの参加でした。

キャストはたったの4人。

はじめましての太田基裕くんと矢田悠祐くん
そして菜々香ちゃん。


全員揃った段階で一曲歌うと、
“むずすぎ” “ナニコレ” “なんでこんな高いん?” “出来る気がしない”

誰もポジティブなことを言わない😂😂😂😂

そしてはじめましてなのに難しい曲を共有することで急速に仲が深まるw



歌唱指導の先生から

“だいじょーぶ!頑張ろう!!!😊😊”
と言われても

みんな、白目を剥きながら
ゾンビのようにぁああああああああと叫ぶしかない毎日でした笑


歌う楽曲は16曲。

間にお芝居があるわけでもなく、休憩があるわけでもなく、16曲をダダーーーーっとやるソングサイクルミュージカル。


1曲完結型のオムニバス形式。

全ての楽曲の主人公が同じ人かと思いきや
曲ごとに人物も変わっていくんです。

だから台本に書いてある私の役名は女1。笑


私の場合は、10歳くらいの少女として歌ったかと思えば、次の曲では死ね死ね!と連呼する荒ぶった女性になったりw
と、その違いを歌と洋服だけで表現するのに苦労しました。



セットはなく、ステージ上に服が何百着と散りばめられ、小道具やぬいぐるみ、クッションが無造作に置かれている斬新なつくり。

それぞれが好きな物を選び、その場で着替えていくという、いままでにやったことのない試みでした。



立ち稽古初日から
ガッツリ演出がつくのかと思っていましたが、

とりあえず全曲自由に動いてくだひゃーーーい!って、ツルッとやりました笑笑笑笑


そして、自分が歌わない曲もほとんどステージ上にいます!と。

歌いながら着替えてみたり、あれやこれや考えてやってみたり、
終わった頃にはどういう風に動いてたか覚えてない!笑
そして歌わない時はステージ上でどういう居方をしよう…と…


ガシガシ動かして煙が出てるエンジンに冷水をかけて冷やす作業の繰り返しで
もしかしたら稽古のなか日には一回ショートしてたかもしれませんw


ですが、その繰り返しをやっていくうちに
これは必要でこれをやると歌ってる人の邪魔になるな、と
視野が広くなって新しい景色が見えてきました。


ステージ上にあったカメラを使ってみたり
小道具を使って他の登場人物になってみたり。

砂場で泥んこになって遊ぶ子供のような毎日。
本当に刺激的でした。




このエッジズという作品自体
夢や希望を持つ若者が
自分とは一体何者なんだろう、どこに向かって、何を掴みたいんだろう
と問い続ける作品。

稽古を重ねていくうちに
自由であることがどんどん楽しくなってきて
自分の心を自分自身でがんじがらめにしてしまったら一体誰が楽しんで観てくれるんだ?と思う瞬間が。
怖がってちゃいけない。と吹っ切れてからは今までにない発見があったり、チャレンジできることも増えたり。

いつのまにか“自分はここまでだ”と思い込んでいたものを取っ払われた、そんな爽快感がありました。




私が言うのもなんなんですが、今回4人のバランスが凄く良かったと思うの!笑



王子様のような存在感のもっくん(太田基裕くん)
ヤンチャな歌うまボーイやたっち(矢田悠祐くん)
華麗に突き抜けるようなハイトーンボイスのなーちゃん(菜々香ちゃん)そして、その他空いた穴を埋めるわたし(雑)

みんなで歌うのが楽しくて、どこか隙間をみつけては埋め合い、自由時間にはへらへらと楽しく笑い合いw

毎日現場が本当に心地よかった。



みんながドッシリと作品と向き合っているのをみて、大丈夫だ!と思いました。


こんな巡り合わせがあるなんて、幸せ者です。



本番がはじまると見るも無惨にあっという間(日本語おかしいけど)

楽しくて楽しくて!!!!!


大ホールに響き渡るバンドの皆さんの音も超カッチョイイ!!!!!!

袖にいるスタッフさんや音響さん、照明さん、メイクさん、衣装さん、演出部さん、
もう全ての方が超プロフェッショナル!

素敵に仕事をこなしてくださるし、恵まれた環境でお仕事できて最高!!!!!でした。




そして何よりお客さま。

開演前にあったステージと客席の隙間に血が通いはじめた瞬間、全てが一体となって物凄いグループが生まれました。


毎回鳥肌。


嬉しかったなぁ。



このステージを完成させてくださった全ての方に感謝です。
本当にありがとうございました。



あ、ちなみに
○ね!!!を連呼する曲(In short)では
※目玉を突き刺そうかと言っている部分

毎回○(死)ね!(言っちゃってる)と思った個人的な話しをさせていただきました。w


頂いた台本には《即興モノローグ》としか書かれていなくて演出家の元吉さんに、ここ台詞何言うんですかー?なんて聞いてみたら

〝え?あぁ、ここは、なんかゆかちゃんが最近あった面白い話してください〟

って



〝?!?!?!?!〟

〝?!?!?!?!〟

ってなりました。



まさかのフリートーク笑


暫く頭を抱えました。笑笑


でもなかなかこんな機会もいただけないし

やるならとことんやってみたい!と!!!

いざ幕が開くと、お客さまが毎回笑ってくれて、照れるのもあったけど何より嬉しかったです🥺

毎日帰ったら、明日はどんな話をどうやって話そう〜って考えながらお風呂に入っていましたw

本番中に楽しくなりすぎてめっちゃ話してたら、終演後に元吉さんから、
曲の尺より話しの尺のが長いですとダメ出しを頂いたり(爆笑)

うんうん、良い思い出じゃ。



フィクション?!ノンフィクション?!なんて言われましたがそれはご想像にお任せします笑


〝イボまでいかなくていいから切れ痔になってほしい話〟またする機会があったらいいなぁ😂



まだまだ本当はこの3倍くらい書きたいことがありますが…
それは心にしまっておきます笑



運気のシャワーを浴びるように劇場で見上げた照明がいまでも記憶の中でキラッキラしています。



それが跳ね返って、皆さんにも幸せが訪れるといいなぁ、なんて思いながら立たせて頂いていました。
みんなが笑ってくれてると涙が出るほど嬉しかったです。



今回この作品を通して、またひとつ、人生が鮮やかになりました。

ご観劇くださった皆さまにもそう感じて頂けていたら嬉しいです。



みんなに幸あれ!!!!



REDチームは今日から本番。
機会がございましたら是非、新国立劇場に行ってみてくださいね😊



本当に、
ありがとうございましたっっっ!!!!!!













増田有華