まず英語の診断書を作成してくれる病院を探しことから始めた。

検査自体はすぐに終わるから急がなくても大丈夫だろう、そう考えていた。

そして最初の病院で健康診断をした。

まず普段病院に行かない僕は血圧を測るときにものすごく上がるので上限140未満の所常に超えていた。

何度もやり直しどうにか130過ぎで収まる。これだけでも時間がかかった。

そして目の検査の時である。

元々遠視はあるが視力は問題ない。問題は初めて受けた色覚検査である。

これまで確かに色を得意としなかったのだが日常生活で不便を強いられたことはなかった。

もちろんレースでも旗を識別できるし困ったことはなかった。

だが石原式という検査に於いてパスすることは出来なかった。その時にこれでは許可できない、そう医者に言われたときは頭が真っ白になりパニックになっていた。

先生にもどうにかお願いしたが「眼科に行って再検査するしかない」そういわれただけであった。

何の問題もないと思っていただけにとてもショックを受けたのは今でも鮮明に覚えている。

その日は仕方なく帰路についた。

翌日大学病院に電話して診察を受けに行った。

視力検査などを終えいざ先生に診てもらう時に「ここでは深視力を測る機械がない」とのことでほかの病院を勧められた。

すぐさまその病院へ向かう。本当に必死だった。

とにかく祈るしかなかった。  

英語の勉強を始めてから二年あまり経った2014年10月。

遂に2015年の募集要項が発表された。すぐさまメールで問い合わせて申込書をFAXで送付。

すると代表者の方から直にメールが届いた。

「このメールは自分で書いたのか?送ってきた申込書や履歴書も自分で記入したのか?」とのこと。

もちろん自分で書いたので堂々と答えた。

するとプログラムの指揮者に確認取ってそれでOKなら受理するとのこと。

これでダメだとこの二年なんだったのか、そう気を揉んでいた中、数日内に無事に受理されました。

以前に問い合わせてきた英語のできない日本人ということは相手もわかっていると思うので電話での語学力の確認がないかどうかすごく心配していただけに少し拍子抜けした半面安堵の気持ちでした。

しかし苦難はそれだけでは終わりませんでした。まさかの事態が待ち受けていました。

受理後の正式な申込にはメディカルチェックが必要だったのです。

これまで必要とされてこなかったので深く考えていなかったのですが、まさかその身体検査でひっかかるとは思ってもいませんでした。

遡ること2011年初夏。

タイから帰国した後の事である。

タイで刺激を受けた僕は海外でレースやスクールを受ける事が出来ないかと模索していた。

そこで知ったのが、カナダのBridgestoneRacingAcademyである。

そこにMTP(後にMRCとなる)というメカニックトレーニングプログラムというメカニックとして学びながら練習走行そしてレースをするというものであった。

無給の代わりにマシンに乗れます、簡単にいうとその様なプログラムである。

僕にとっては理想的であった。

だが当時の僕は英語なんて全くできず翻訳ソフトを使い問い合わせる。

するとわかってはいたことだが英語でコミュニケーションが取れないのは話にならないとのこと。それはそうである。モータースポーツは危険なスポーツな上に言葉が通じない事による事故等言語道断である。

この時本当に英語なんて出来なかったので諦めて他を探すことにした。

2012年に入りそれでも忘れられなかった僕は一念発起し、英語を独学(メルマガ講座などを利用)で学び始めた。2012年の6月の事である。

その時に決めたことが、”2015年までにBridgestoneRacingAcademyを受講する”ことであった。

申し込み等考えると二年半もないくらいであった。

とにかく毎日英語英語英語である。もちろんテレビやフットサルその他娯楽をとことん削った。