僕がいつも歌詞を書くとき、あ、もちろん、詞が先、メロが先、もしくは同時、とか色々あるんだけど、先にメロが確定してるときは、まずはわーってポエムを綴るように書いちゃう。
そうそう、そういうことが言いたいわけよ、ってのがちゃんと含まれてればOK、ってとこまでもってく。バンドアレンジの時になんとなく唄えるように。ラララ唄いは好きくないもので。たたきってやつかな。
そこから、これで完成!っていう状態になるのに、長けりゃ3ヶ月とかかかる。
電車、喫茶店、飲み会中、あらゆる時に「あ、あそこ、この言い回しの方が絶対伝わるなぁ」なんて考えながら生活して、仕上がっていく。集中的に曲を書いてる時期は、大袈裟じゃなく24時間頭でフレーズを唄ってる。何度も何度も唄う事でより伝わる形を探すのだ。たたき曲が10曲あったら、それを同時に進めてみたり、蔑ろにしちゃう曲が出てきたり。えてしてそういう曲は自分中で淘汰されていく。
例えばわかりやすところで言えば、ご存知「教科書」の「楽しそうだね、そう言われる事にしがみついてるだけ」を含むAメロのフレーズなんて、それこそ当時バイト(ツタヤ)の行き帰りの際、バイクの上でひたすら詰めて、相当回数変化をとげた記憶がある。
そういやサビの「何にも読まなくていい」のくだりなんて、レコーディング前、最後のリハーサルで追加したっけ。
そしてレコーディングの唄入れの最中にも歌詞が変わって行く。
感情で唄い回しが変わりまくっていくんですもの。
「片想い」の頭の語りなんか、レコーディング当日に長さ2倍にしたもの。
歌詞が完成するのは、唄入れの瞬間、これが常。
しんどい作業だけど、音楽活動の中でとても魅力的な作業での一つでもある。
なんてあたかも凄そうに書いたけど、たぶんシンガーソングライターはたいていそうじゃないかな、って思う。
そして今僕は、一曲集中して、しかも身短い時間で歌詞を仕上げきるという慣れない作業をやっている。
慣れない作業だけど、実に面白い。
時間の制限こそあるので、悠長なこと言ってられないんだけど、楽しみながらやっている。
今までの習慣やポリシーをぶっ壊すのだ。
さぁ書こう。
俺にとっての栄光は 常にそう、今なのだ
~ザ・マスミサイル「いこうぜ」~
(東進のあの先生のおかげで、地下バンドマン達が吠え続けてきた「今」が薄まっていきそう、と危惧してるのは俺だけじゃないと思うんだけど、多分俺だけか)