Le Raisan Event Vol.16
『願いの羽根』
@赤坂見附 Le Raisan
 

それから何度かこちらのレザンさんで、
三十分ほどの短編を拝見しております。





でも…
殆ど記憶がないのですよ。笑
作品のタイトルも思い出せなくて。

と、いいますのも…
今だから言えるのですけれども…

使用料支払っていないから、
作品タイトル変えて上演しているから、
キャストは本当のタイトル知らなくて。笑

戯曲の作者名から調べて、
他の脚本を読み漁るのと同時に
本当のタイトルを知る、っていうね真顔

星新一さんの方の作品は
『しあせな王女』っていう偽タイトル。
本当の名前は分かりませんでした。

罪深い…

 


今回はサスペンス?ミステリー?
そんな四十分の短編。

タイトルは変えていますが…あれです、
J.B.プリーストリーの『夜の来訪者』でした。笑


1912年のある夜。
バーリング家では長女シーラと、バーリング家とライバル関係にある
クロフト家の息子ジェラルドの婚約を祝う食事会が行なわれていた。
地方出身だが事業で成功した父アーサー、
上流階級出身で特権意識の強い母シビル、
そして酒飲みで頼りない弟エリックも、
2人の婚約を心から祝福していた。

そんな中、グールという警部が屋敷に現れ、
ある1人の女性の自殺を告げる。 

2年前、アーサーに解雇された
エヴァ・スミスのことだった。
さらに警部は、その場にいある全員と
エヴァの死の関わりを暴いていき・・・。


地方出身だが事業で成功した父アーサー
姉シーラ
→女性役。母親設定に変更。

上流階級出身で特権意識の強い母シビル
→女性役。祖母設定に変更。

酒飲みで頼りない弟エリック
→婚約者ジェラルドとひとまとめに


婚約祝いの食事会は、
娘の誕生日という設定に変更されていました。

娘は新しく生まれた役で、
W.W.ジェイコブズの『猿の手』に出てくる
ハーバートを女性役にしたもの。

猿の手は「白い羽根」に役割を変え、
うまい具合に作品に組み込まれて、
まるでオリジナルストーリーのように
描かれいました。


女性三人が警部に真実を露にされていく過程で、
全員がヒステリックに叫ぶだけになってしまったのは
なんだかとても残念。

祖母は取り乱すことなく重厚に、
母は取り乱しヒステリックに、
娘はその実直さ・純粋さから、淡々と。

などなど。
三者三様にいてほしかった。


それに、10人入ったらいっぱいのあの空間で、
ギャアギャア騒がれたら耳が痛いです…笑



それと最後に、
今まで観てきてずーっと思ってたの。

多分、このお店の常連さんが
観に来てくださっているのでしょうけど、
お客様が楽しめないと意味ないと思う。

全員意味も意図も分かってないし。

十年これを続けているのであれば、
この作品を観て理解できるよう、
お客様も育てていくことができるか。

それとも、老若男女全てが楽しめる
そんな作品を上演するのか。

このままだと、ただの自慰行為だし、
演劇がただの客引きだけだなんて
あまりにも悲しいなあと思うばかりです。

なんのために?誰のために?
ココで演劇やるってるの?

自分たちのためなのであれば、
それはもう違う気がする。

*+*・:.丸山小百合.:・*+*