E.coliの株48(あなたの死亡率を63%低下させる総合診療医の能力をあと30%ブーストしろ) | 研修医ノート

E.coliの株48(あなたの死亡率を63%低下させる総合診療医の能力をあと30%ブーストしろ)

今日はちょっとしんどいから短く行きます。

 

Circulation. 2010 Nov 2;122(18):1806-14.

この論文の趣旨は、「心不全で入院した患者が退院したあと、総合診療医単独が診たり循環器内科医単独が診たりするよりも、総合診療医+循環器内科医のコラボで診た方が死亡率が30%くらい低くなる。」というエビデンスです。

 

まあ、そりゃそうやわな。心不全患者が退院後に出くわす問題は大体が心臓関係の問題なので専門家の循環器内科医の方が何でも屋の総合診療医が診た方がわずかに成績いいけど、心不全患者に起こる問題は心臓関係だけでは無いので、その両者のコラボで診たほうが成績がいいのはあたり前田のクラッカーですね。

 

あなたもご存知の、「総合診療医に普段からかかっていると死亡率を63%低下できる」というエビデンス↓。

総合診療医が高品質である条件は、

・内科外科はもちろん、救急からメンタルまでなんでも診れる

・総合診療的な医療ではなく、専門医的な医療が必要と判断したらすぐ他院に紹介できる

・どの医者に紹介したら良い結果が得られやすいかの紹介先の手持ちカードがたくさんある

です。

 

総合診療医は広く浅くの医療なので、もちろん専門医的な医療が必要な場合には紹介しないといけないが、ヤブ医者に紹介したらダメで、「整形ならこの先生」「心臓ならこの病院」「外科ならここ」と名医をたくさん知っているかどうかで総合診療医の品質が決まります。

 

医者には一定割合ヤブ医者が存在するので、ある程度の数の医者がいる地域じゃないと周囲がヤブ医者だけということになり、どれだけ高品質な総合診療医でも名医への紹介ができません。

 

↑「都会に住んだ方が郊外や田舎に住むよりも病気発症率が低下する」というエビデンス。

 

ちなみにワタクシE.coliはギリギリ限界を攻めるのが好きですので、小松島市というギリギリアウトな田舎でおそらく日本一の最高品質の総合診療を提供しています。

 

ご近所の読者さんはぜひうちのクリニックに千客万来ください。

 

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ゆうべのS&P予想はハズレでした。

 

これまでの予想的中率33/55=60%。

(一日予想的中率28/48=58%、週間予想的中率5/7=71%)

最も役に立たない予想的中率は50%です。100%だけでなく0%に近い予想も逆神扱いに使えるので有用です。

 

今夜の予想「S&Pが連騰して気持ち悪いですが、今夜はS&Pは上がるでしょう。過去最高値行くんちゃうか?」