僕は都合のいい男です。 | 研修医ノート

僕は都合のいい男です。

僕は都合のいい男です。

 

昨日、外勤先からうちのクリニックに帰ってくる途上でスマホにクリニックから鬼電入り、「どこにいるんですか? 早く帰ってきてください! 急変患者がいます!」と。

 

いや、僕昨日はうちのクリニックでは非番なのですが。。。

 

しかし、10分後に帰院してすぐに急変患者のところに行き、「低酸素血症の原因は溢水による肺水腫。肺炎とか心血管病変とかの他の深刻な病気ではない。今日できるだけ透析で水分引いたら多分歩いて帰れるようになる。明日も臨時透析して。」と高速診断・高速初療しました。

 

で、同時にあと2人、併設の有料老人ホームで低酸素血症の人が出現してさ。。。

 

いくらなんでも、休日に同時に3人SpO2 80%台になるとか無いやろ!とフツーの医者なら怒ったりパニックになりますが(そういう医者をこれまで山ほど見てきた)、僕はどうも医療系パニックに恐ろしく強いみたいで、医療の状況が混沌とすればするほどどんどん冷静になります。2020年初めのコロナ流行初期にほぼ全員の医者が「コロナやばい! 経済止めろ! 早期に400万人日本人死ぬ! アルコール消毒徹底しろ! 熱発患者は診療拒否するべき!」とか、東大医学部出身の優秀なお医者さんも含めて全員がパニクってたときも、(当時の過去ブログ記事読んでもらえればわかりますが)僕は「コロナ全然やばく無い! 経済止めるな! 日本人400万人死ぬとかウソ! アルコール消毒意味ない! 熱発患者は全員受け入れろ!」と言ってました。しばらくして、結局僕が全部正しかったことがわかりました。多分、僕は医療分野に限ったサイコパスだと思う。

 

残り二人の低酸素血症の人は、それぞれまた全然別の病気であることを高速診断し、一人は救急搬送して、残り一人はギリギリ救急外来で入院させてくれない程度の症状だったので、うちで初療開始しました。

 

本日、搬送先の病院の主治医から「ごはん何食べさせたらいい?」と連絡入ったので、その患者は良くなったということです。

 

また、うちで初療開始した残り一人の患者も今朝来ましたが、改善傾向でした。

 

僕、なんか医療パニックでは全然パニクらないんだよな。

 

超絶非モテなので女性相手の日常場面ではしばしばパニクりますが。

 

ということで、今日は「普段から何でも屋の総合診療医にかかっているといざという時役に立つ」というメリットを知る例として、このエピソードをお話ししました。

 

元気なうちに、何でも屋の総合診療医を見つけといてね。