バカ話のススメ
今週のクリニックでの看護師さんとの会話:
僕「2年くらい前に医者が往診先で鉄砲で撃たれて死んだ事件、あったじゃないですか。あれ、本当にいい死に方だなあって思うんですよ。要介護期間、寝たきり期間、末期状態期間ゼロで一発で死ねる。往診中に銃殺されたら遺族に労災降りますし。一番いいのは往診中にちゃんと保険に入ったトラックに轢かれて死ぬことですが。労災プラス交通事故保険金が遺族に入ります。僕はもうこの世には未練ゼロですので。」
看護師さん「それはそうかもしれんけど、そんな話はしたらあかん。」
僕「いや、それは逆ですよ。悪い話はした方が良くて、いい話はしない方がいいです。
世界にはいい神様悪い神様の両方がいて、悪い神様は『この生意気な奴の頭に隕石当ててやろうかいな?』とか機会伺ってるのです。そこへ『頭に隕石が当たるかもしれない』と口に出して言ったら、その神様は自分はまだ意識され続けていると理解して災いを起こすのをやめるのです。秋葉原、下関、池袋の無差別殺傷事件と同じですよ。あの事件の容疑者たちはみんな『世界の全てから無視され忘れ去られた人』という点が共通項です。誰か一人でも彼らの身の安否を意識してくれる人がいたらそれが事件の歯止めになってました。災いを司る神様も自分が無視されずに意識されてると分かったら、災い起こす手を止めます。なので、悪いことは言った方がいいです。」
看護師さん「つまり、バカとかアホとか悪いこと言った方がいいっちゅうことやな?」
僕「いや、なんかそれはちょっとズレてますよ。確かに以前医学エビデンス↓を教えた通り、バカとかアホとかは言った方が健康にいいし、人格の良さと知性の高さと相関してはいますが…。」
僕「あと、いいことは言わない方がいいということですが、⚪︎⚪︎さんは孫子の兵法を読んだことありますか?」
看護師さん「ないわ。」
僕「孫子の兵法のミソとなる教えのひとつに『始めは処女の如く、後は脱兎の如し』とか『風林火山』とかいうのがあります。どちらも『いいことしようと思ったら黙って準備して油断させておいて一気にやり遂げろ』という意味です。たとえば⚪︎⚪︎さんは毎月『今月から貯金する』とか言ってますが、それは言わずにこっそり貯めた方がいいです。」
看護師さん「いいこと言わない方がいいのに、孫子は兵法でいいこと言っとるやん?」
…この看護師さんはちょっとズラしたこと言う天才だと思った。
ちょっと会話をズラすとしばしば笑いが生まれます。
J Epidemiol. 2020 Apr 5;30(4):188-193.
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週一回以上笑う人は週一回未満しか笑わない人より死亡率が約50%低いという研究。
J Epidemiol. 2021 May 5;31(5):301-307.
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よく笑う人はあまり笑わない人よりも要介護になる確率が約30%低いという研究。
Prev Med. 2022 Feb;155:106945.
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一人で笑う人よりも家族以外の人と笑う人の方が要介護となる確率が約35%低いという研究。また要介護リスクは笑える場面が多い人ほどどんどん下がるという研究。
というわけで僕がクリニックで毎日してるバカ話も正当化されましたので、ラウンジ嬢にバカ話して裏で嫌われるシャチョーさんみたいなバカ話をこらからもクリニックで続けていく所存であります。