旅行者病(スコットランド北部、インバーネス)。。。追記。 | マシコブログ。

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感じた事。発見。出会いなどの個人日記。
~感じたことを、感じたままに。~

思いのほか、
ロンドン市街に興味を引くものは少なく、
この季節、初日から桜ではなく雪が散っている。


イギリスではバス旅が安い。

なので、
ネス湖のネッシーに代表されるおとぎ話と
スコッチウイスキーのマザーウォーター割りを求め、
スコットランド北部の町。インバーネスへ。




しかし、なぜか、
前日に滞在したホテルの時計が遅れていて、
予定のバスを逃し、高級バスで移動。
(シティリンクのゴールド、28ポンド)




スコットランドの首都グラスゴーより北になると、
ハイランドと呼ばれる高原地帯で雪が残っている。


インバーネス着。
スコットランド北部の拠点となるインバーネスで滞在したのは、
Eastgate Backpackers Hostel(10ポンドキッチン付き)。


4階建ての古い造りのホステルで、最上階の部屋に泊まることになった。



バスの到着した時間22時と遅かったので、寝ることにした。



同じ部屋には
取っ付きにくそうな可愛いファンキーなフランスの女の子。


なんか、ドキドキする。w





全ては明日からにして
とにかく、寝ることにした。















そう、明日から。。。。。zzzzzz


















5;00頃
相部屋の誰かが、叫んだ。























ファイヤーーーーーーーーーーーーッ!!!!!



















うるせーーーー。









目を開けると、








真っ暗やみの中、
窓から差し込む光で
煙が充満しているのに気付く。




息をする度に、
プラスチックの焼けた嫌な臭いが肺に入ってくる。







火災だ!!











慌てて、
部屋の皆が必死で部屋を飛び出す中、
可愛いファンキーなフランスの女の子は
冷静に荷作りをしている。






おい、アンタ大丈夫か?







と、思いつつ。


そういえば、
このホステルに消火器などは無く、
個人保険も入っていない。




なんて考えながら、
急いで自分も荷物をかき集め、
彼女の後に部屋を出た。



螺旋階段で何回も転びながら、転がるように脱出。




結局、
外に出たのは、滞在者で最後になった。




周りをみると、
明け方の寒空の中、パンツ姿の青年や寝間着のオバさんもいて、
だんだんと実感がわいてきた。





消防車が来たのは30分後。


警察が来たのは1時間後。



火の廻りは速く。


炎が滞在していた最上階の窓越しに見えた。


それから、半日は消防車による放水。
その後、消防車は3日間待機していた。


その日は、
レッドクロスの支持により、軟禁状態1日。
軽食が出て、連帯意識が生まれ、なんか難民状態か。




脱出のときに
煙を沢山吸い込んでしまったため、
4時間くらい僕とフランス女子はゲホゲホしていた。




しかし、


彼女の判断は結果的に正しかった。


と思う。


全てを失ったスペインカップル3組をはじめ、
多くの旅行者が着のみ着のまま飛び出したため
荷物のほとんどを失った。
(幸い怪我人なし)




僕と彼女だけは、ほとんど何も失わなかった。
(キーデポジットくらいか)




災難に襲われたあとでも、
僕と彼女だけは、グループになることを避け、孤独を選んだ。




なぜだか、
この土壇場を乗り切った彼女とは何か共通点があるように思えてならない。






次の日、
乗るバスをまた間違え、
南下する予定だったはずが、北上して知らない港へ来てしまった。



しかし、
それは地元のおっさんから言えば『グッドミステイク』らしかった。



晴れ間が少ない時期に関わらず、晴天。

風が無く鏡のような川や池が続き、反射する青空や雪山が美しい。

ここから、ファンタジーが作られるのだろうか。




そのバスの中で相席になった神父から簡易版の聖書を渡され、
「連日の偶然性」と「車窓からの美しい眺め」から神を信じたくもなった。


しかし、
今のところ僕には理解できず、必要ないみたいです。


帰りは知らないオッサンにインバーネスまで送ってもらった。




スコットランド北部は
ウイスキーではなく、非常食。
妖精ではなく、おじさんおばさんが助けてくれた。
(特にレッドクロスには感謝です。)



目的は達成できなかったが、なぜか久しぶりに満足した。




旅に駆り立てる思いとは違う現実が待っていて、
それが旅行者病の根源ではないか。




なんて思っているのは、僕だけか。










4月12日、ニューヨークに着きました。
アメリカでファームステイなどをしてアメリカ型農業の1ミリを学びたいのですが、
何か情報ありましたら、お願いします。



近いうちに。