会社って潰れたらどうなんの?/倒産するとどうなるか | だいたい簡単で使えそうな本の読書ブログ

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読むのがラクそうな本の気まぐれ読書メモ。「へ~なるほど!」とか「知っとけば得する」「誰かに言いたくなる」「仕事に使える」たまに「心が綺麗になる」本を選んで分かりやすく書いてみようと思ってます。

倒産するとどうなるか (アスカビジネス)/内藤 明亜



一会社員だったら会社って倒産したらどうなるのかって
なかなか知る機会がないですよね。
会社が倒産すると、どんなことが起こって、
何から考えて、何をせんといかんか等、
が分かりやすく書かれている珍しい本ですね。
また著者の名前が内藤明亜(ナイトメア)てっ。
著者も倒産経験者らしいけど、その時は
「まさに悪夢でんなぁ」て言うおっさんおったやろなぁ。



◆企業の倒産の種類(基礎知識)

再生型
 ・法的処理「民事再生」「会社更生」
 ・私的処理「(再建型)任意整理」
清算型
 ・法的処理「破産」
 ・私的整理「(清算型)任意整理」

≪再生型と清算型のちがい≫
清算型は、会社を潰してしまう。経営者の意思で潰すこともあるが、
ほとんどは、支払いができず今後支払をしていける目途も立たず
万策尽きた状態でお手上げするケースがほとんど。
再生型は、そんなどうしようもない状態になる前に、
債権者に、借金の返済期限を延期してもらったり、減らしてもらう
許可を得て、もう一度再出発させてもらう方法。
ただし再生する場合は、銀行からの融資は見込めなくなる為、
ある程度の運営資金や財産がないと再生は難しい。

再生型はやっぱり少ないみたい。
結局、お金(財産)があるかどうかが再生できるかの第一関門。
倒産のほとんどが、まだいける。また良くなる。と
根拠の無い楽観視をしているうちに手遅れ。
というパターンが多い。
「過去の成功体験がじゃまする」ってのもよく言うね。


≪法的処理と私的処理のちがい≫
裁判所に届けて裁判所の監督下の元で倒産処理を行うか、
裁判所に届けずに、債権者と直接交渉するか。

自己して警察に届けるか、示談するかというのに近いね。
私的整理は、裁判所に払う分がないから安くすむけど、
示談交渉がこじれそうなら、費用はかかるけど、
裁判所に任せるということもあるってこと。


≪「民事再生」と「会社更生」のちがい≫
ほとんどの企業の法的再生は「民事再生」。
で、「民事再生」というのは、
裁判所を介して借金を大幅に減額してもらって、
残りの借金を完済する返済計画を立て受理してもらい
もう一度事業をやり直させてもらうという方法。
「会社更生」というのは、社会的に影響力の大きい大企業
最近ではJALとか、ウィルコム・武富士等
この場合は、経営陣は総入れ替えさせられる。

まぁお金を貸してる方としては完全に潰れられて、
財産が戻ってこなくなるより、額は減って遅くなっても
続けられるんなら続けてもらって返してもらうほうが
まだましってところなんでしょうね。



◆一番多い倒産方法って

実際、倒産で一番多いのは上のどれでもなく
経営者が何の処理も行わない「放置逃亡」。
倒産会社の70~80%がコレだと言われている。

銀行等でない、一般債権者は、これも会社が亡くなって
しまうから、会社の債権は取れなくなる。
商取引では連帯保証をとることはほとんどないから、
社長を追いかけて見つけても社長個人に責任を
取らせることはできない。

株式会社が有限責任になってるから個人に請求できないってことかぁ。
こんなのアリ?って感じやな。売掛金回収する方は。
取引先に倒産されたらほとんど回収するのはムリってことか。
でもこれが多いかぁぁぁっ



◆中小企業の倒産の現実

法人の倒産には、必ず連帯保証人の個人破産がついて回る。
中小零細企業の倒産では、金融機関からの融資に
代表者の連帯保証がほとんど100%ついているので、
代表者の個人破産は避けられない。

中小企業の社長と会社はほとんど一心同体みたいなもんか。
そりゃ自分の好きなようにしたいよな。
ワンマン経営になるのもうなずける。そんなことも知らん
従業員に偉そうに言われたくないわな。
こんなリスクを背負いながら従業員のことも考える社長はスゴイ



◆個人(自己)破産するとどうなるか

裁判所に届け出て認められれば、まずは財産を換金して
債務に充て、残った債務は破産することで免責得られ、
借金が0になる。それと同時にブラックリスト(破産者リスト)
に乗り、借金はできなくなる。

逆に言えば借金が0になるということは、今後どれだけ儲けても、
差し押さえられることがないってことね。
金は借りれなくても、いいビジネスプランがあって、出資してくれる
人がいればいくらでも一からやり直せるってことやな。
しかも新会社法で破産者になっても直ぐに取締役になれるとは…びっくり!
じゃあどう考えても借金取りから逃げ続けるよりも絶対得じゃない?

最悪を予測できていれば必要以上に恐れることはない!