1962年に公開された映画「破戒」のDVD がネットで売っていましたので、買って観ました。
監督は市川崑、主演市川雷蔵、モノクロ映画です。

初めの音楽も素晴らしいなあと思っていましたら、音楽は芥川也寸志。
飯山を写した画面も美しく、名優揃いで、最後まで充実した映画でした。

セットだと思いますが、茅葺き屋根の粗末な家が、今ドラマで見るそれとは全く違うのです。映画が作られた年代が遡れば遡るほど昔の風景に近づき、リアルさが増すのかなと思いました。最近の時代劇の舞台装置にしても衣裳にしても、整い過ぎているように感じられます。

信州の風景には必ず山と川があり、日本の里山らしい趣があります。その美しさが、まるで絵のようでした。

俳優陣もお亡くなりになった方以外は現在もご活躍の方々ばかりです。女優の藤村志保さんはデビュー作とのこと、自然の演技で素晴らしかったです。

いい作品というのは、色褪せず時代を超越して感動を与えてくれるものなのですね。