一般質問しました〜同性カップルの尊厳回復を!! | 大阪府河南町議会議員 佐々木きえオフィシャルブログ Powered by Ameba

一般質問しました〜同性カップルの尊厳回復を!!

6月定例会での一般質問②。




以前から、何度か同性カップルやLGBTの人権や尊厳について質問してまいりました。


今回、渋谷区の同性パートナーシップ証明書をうけて

河南町でもなんらかの取り組みを進めることはできないかと問いました。






【全文掲載】




①  渋谷区で同性パートナーシップ証明書を発行する条例が可決されたのは記憶に新しいところですが、婚姻届けを出すどころか事実婚さえも認められていない同性カップルは異性カップルに当たり前のように認められている公営住宅に入居する権利や、カップル間の遺産相続、配偶者控除など19以上もの法的な権限や社会保証が認められておらず、家族にしか許されていない入院時の面会権、手術同意書へ署名など数十に及ぶと言われている民間サービスも認められていません。

 同性カップルも異性カップルと同様に多方面において社会に貢献する存在です。先ほど申し上げたような性的指向を理由とした婚姻に伴う権利を狭めることはあってはならないことだと考えます。

 電通ダイバーシティラボがこの4月に行った調査によりますとLGBTに該当する人は7.6%だったそうです。3年前の調査では5.2%だったこと、社会的にLGBTを認める傾向にあることなどで名乗りやすくなってきていますが、未だに名乗り出られない人が数%いることを考慮しますと、潜在的には10%ほどの該当者がいると考えられ、そのようなデータを示す論文も早稲田大学の教授から出ています。左利きと同等の出現率と考えると、わかりやすいかと思います。ちなみに、7.6%でも町内の人口約16000人で単純計算しますと、じつに1216人が該当します。

 そこでお尋ねします。同性カップルは上記のような権限を奪い取られてしかるべき存在なのでしょうか。町長のお考えをお聞かせください。







答え

 日本国憲法に定める個人の尊重及び法の下の平等の理念に基づき、性別、人種、年齢、障がいの有無などにより、人は差別されることなく、人として尊重されるべきものであります。
 現代社会では、同性カップルは「少数派だから間違っている」とか、異性カップルは「多数派だから正しい」と言われがちですが、性別等にとらわれず、多様な個性が尊重され、一人ひとりがその個性と能力を十分に発揮できる社会の実現が理想であると考えます。
 しかしながら、欧米各国では理解が深まる性的少数者への制度導入も、日本では関連法令の議論すらもほとんど行われていないことから、今後議論がなされていくものと考えます。






② 一回目の質問でも申し上げたとおり、渋谷区では同性カップルにパートナーシップ証明書を発行し、奪われた権限のいくつかを回復させようという条例が可決しました。国内では初めての例であり、早速渋谷区に転入するカップルもたくさんいると聞きます。
関西では淀川区や宝塚市がLGBT支援に積極的に乗り出していますが、いずれもパートナーシップ証明書を発行するまでには至っていません。
河南町が西日本初のパートナーシップ証明書を発行する自治体になれば、関西近辺に在住のLGBT当事者が河南町に転入してくることは想定できる話であり、当事者以外の町民にとっても大きなメリットとなります。

 2つめの質問です。河南町も同性カップルにパートナーシップ証明書を発行できるよう検討すべきと考えますが、町の見解を問います。





答え

河南町も証明書を発行できるよう検討すべきとのご質問でございますが、これまで本町におきまして、住民のみなさんからそのような相談もございませんし、また、性的少数者への差別事象等の報告も受けておりません。
 しかしながら、今後の社会情勢等によっては、本町でもこのような相談等を受けることも考えられます。
 今後、国、府、近隣市町村の動向を注視するとともに、各種法律などと照らし合わせ、性的少数者の人権を尊重するよう、取り組んでまいりたいと考えます。






③ 今、部長は住民からの相談はない、差別事象の報告もないとおっしゃいました。しかし、現実に河南町にLGBTは存在しています。彼らが役場に相談しないのは、相談してもなにも変わらないと思っているからです。差別されたと訴えないのは、あまりにもあたりまえに差別され続けているからです。

 町の見解を聞いていますとLGBTへの理解を深め、不当な差別をうけないようにという想いは一致していると感じます。パートナーシップ証明書は現段階では時期尚早、すこし難しいと考えているように見受けられます。しかし、町では現在、年数回の啓発冊子や料理教室、育児教室などを開催することで男女共同参画を進めています。この中でLGBTへの理解や支援を進める取り組みを拡大することは可能なはずであり、積極的に進めるべきことだと考えます。また、先ほど答えていただいた「性的少数者の人権を尊重する取り組み」について、具体的にどのように取り組んでいこうと考えておられるのかお聞かせください。





答え

 町としてどのような取り組みを考えられるのかというご質問でございますが、町には人権をまもる会や男女共同参画推進審議会等、人権に関する機関がございます。そういった機関の中で性的少数者の人権についての取り組みを行ってまいりたいと考えます。






【以上】





本当は、パートナーシップ証明書に向けて、少しでも動きだして欲しかったのですが、

なんせ、今回は「質問自体が想定外!!」と言われるほど

担当職員さんにとっては突拍子もない質問だったそうです。




*「想定外!!」と認識したこと自体について、もちろん様々な批判はあるかもしれませんが

今まで、LGBTとLGBTとして接することがなかったら、やむを得ないかもしれません。

河南町を出たことがない人にとっては

私の言動は、黒船来航くらいのインパクトがあるそうなので

誰が悪いとかいうよりも、私は「そういうもん」だと認識しています。






さて、今回はパートナーシップ証明書に向けて「検討する」とも答えてもらえませんでしたが

「男女共同参画推進審議会」や「人権をまもる会」でLGBTの人権にも取り組んでもらえることになりました音譜

これらの会でも、今まではLGBTについて取り組んだことはほぼ皆無に近かったので

とりあえず一歩前進です。




1を2とか5にするよりも

0を1にする方が難しいですもんね。


そういう意味で、とても意義のある成果が出せたのではないかと自画自賛です。









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私がLGBTの尊厳/人権について取り組んでいると

このような質問は河南町のような社会では

まだまだ「票になりにくい」と表現しておられる方がいました。



これから、LGBTの機運が高まってきたら

当事者とその周囲以外も関心を持つようになり、

大きな票を見込めるようになるそうです。

そうなると、突然LGBTの人権問題を取り上げる議員がたくさん出てくるとか。



「票になりにくい」と表現された方も

「誰もが少数者である一面を持っているから

少数者を大事にするということは、

みんなを大事にするということやで。」

と今回の質問を評価してくだいました。