高橋源一郎氏の『大人にはわからない日本文学史 ことばのために』と水村美苗氏の『日本語が亡びるとき 英語の世紀の中で』を読み終わった。
高橋氏は日本の小説の新しい可能性を模索し、水村氏は英語が世界の共通語になり始めている中で日本語の行く末を問うている。両氏とも、所謂「日本近代文学」作品を取り上げてはいるが、その切り口は全く異なっている。ただ、両氏の日本語に対する熱い想いは、読む者の心を打つ…。
日本語を巡る話とは別に、高橋氏が指摘した石川啄木の生きた時代と今の時代状況との相似性には愕然とした。『蟹工船』がリバイバル・ベストセラーとなったことはメディアでは知ってはいたが、労働を搾取されるだけで明日の生活の計画さえもできない人々の登場は、社会の安定性を損ない始めている。
人は、その生まれを選択することはできないし、生まれる時代も選択できない。また、少なくとも一人立ちするまでは自力で環境を変えることもできない。社会に参加する時点では、己の能力の限界を意識させられるし、それを跳ね返して自身の環境を変えられる人もそれほど多くはない。
翻って、社会主義的色彩の濃い日本に生きてきた自分にとって、今の米国式の資本主義への移行期(なのかどうかは未だ分からないが…)は正直生き苦しい。 何かできることはないかと考えても、社会は所詮人間の頭の中がそのまま投影されたバーチャルなものと観念すれば(だから、映画『マトリックス』は凄い)、個々人の頭を中身を変える以外に社会の変革はないが、そんな洗脳みたいなことが自分にできる訳もない。国民の洗脳はある意味教育(政策)を巡る議論に繋がるが、これも落とし所が難しい。
ここで思考停止となり、無力感から田舎暮らしに走りたくもなるが、体力も金もないのでこれも多分実現しそうもない…。
為替相場は、荒い相場展開が続いている。目を離していると、あっという間に含み損(何故か評価益になることが少ない)を抱えてしまう。今週も、上下に振らされる展開になりそうなので、注意が必要である。
以下は、今週の予測レンジ。
【ドル/円:92.50~95.50】
94.00割れとなるかどうかは微妙なところであるが、敢えて94.00割れを予測したい。
週足は上ヒゲの長い寄引同事線となっているし、ストキャスティックスは下げ余地を残している。上ヒゲの部分を埋めに行く可能性も残しているが、98円台乗せがない限り戻り売りである。
日足は、94.00±20ポイントのサポートを下抜けず、94円台後半まで反発して引けている。94.00前後のサポートの強さを印象付ける展開だが、日足は雲の下に位置しており、一目均衡表はドル下げの形となっている。下値トライ終了後は、先行する雲のネジレ=97.50へ反発する可能性を孕んでいるが、94.00割れが成就しない限り下値確認とはならないとみている。
【ユーロ/円:131.00~136.00】
週足は、大陽線となったが、先々週の高値を抜いていない。反面、128.00前後のサポートを確認し反発をみせているし、一目均衡表はユーロ/円の上げを示唆している。131円台までの下げがあれば、押し目買いで攻めたい。上値は、134円台前半と135円台前半にレジスタンスが控えている。
日足は、先週末の上げで雲の上に抜け出た。先行する雲が横這っているので、上値トライとなっても短命なものに留まる可能性もあるが、恐らく今週は一度急上昇して先行する雲を立ち上げさせるのではないかとみている。雲の下限が131.00~50に位置しているので、131円台は押し目買いのチャンスとみたい。
【英ポンド/円:147.00~157.00】
週足は、陽線となり引値は150.97と確りと150円台に乗せている。いよいよ160円へ向けて上昇開始とみたい。遅行線も週足の上に抜け出てきている。押し目買いで攻めたい。
日足は、147.00±50ポイントの下値を確認して反発している。ストキャスティックスも上げ余地を残しているので、上値トライが継続しそうである。ユーロ/円と同様に、今週一度急騰し、横這っている先行する雲を立ち上げさせるものとみている。但し、急騰しても、短命に終わるのもユーロ/円と同じなので、利喰いは確り入れる必要がある。
【豪ドル/円:72.50~77.50】
週足は、71.00±50ポイントのサポートを確認し反発している。ストキャスティックスが80%超えで伸び切ってきているのが懸念材料だが、一目均衡表の形からは押し目買いとなっている。上値は76円台後半に強いレジスタンスが控えている。
日足は、72.50前後が強いサポートになり始めている。ストキャスティックスも上げ余地を十分に残しているし、一目均衡表も豪ドル/円の上げを示唆している。76円超えはあるとみているので、押し目買いで攻めたい。