ある内海の島に生まれた少年の夢は自分の船を手に入れて世界の果てにあるという大陸まで航海することだった
そのために小さい頃から学校にも行かずにずっと働いて金をためていた
あるとき近所の老商人が死にかけているところを助けて船を安く譲ってもらいついに夢を実現できた
少年は航海に出た
大きな内海の果てには次なる大内海への運河が待っていた
運河の入り口には巨人が座って門番をしていた
ここを通るにはテストを受けなければならない
右岸を進んだところにある街で1ヶ月暮らしてからまた来なさい、と言われた
その街で1ヶ月暮らしたがとくにテストらしいものはなかった
ただとても美しい少女と恋に落ちた
少年にとっての初恋だった
しかしこの少女は1年後に奴隷として売られてしまうことがきまっていたが、それを止めるには大金が必要だった
少年は大陸まで旅して黄金を手に入れて少女を開放しに来ることを誓って別れを告げた
船に乗って巨人のところに戻ってきた
巨人は少年からこの1ヶ月の話を聞いた
「ではきみにふたつの選択肢を与えよう。ひとつは君の右腕を切り落とす代わりに少女を救えるほどの金をやろう。もうひとつは大陸までの海図とコンパスを与えよう。さぁどうする?」
少年は確実に少女が救えるほうがいいと思った。
少女はとても魅力的だったし、これまでずっと働いてきて現実を見ていて大陸にいけば黄金があるという話もすこし疑うようになっていた。
ひとつめがいいと少年が言うと巨人はたちまち少年の右腕を切り落とし、更に船を殴ってバラバラにした。
「話が違うじゃないか」
少年が叫んだ。
巨人はみるみうちに巨大な悪魔に姿を変えていった。
「今のがテストだ。お前がオレの好物の弱い魂の持ち主だとわかった。喰ってやる。悪魔に喰われたら地獄にも天国にもいけず永遠に悪魔の体の中で苦しむことになるのだ。覚悟しろ。」
そう言うと悪魔は少年をつまみ上げむしゃむしゃ食べてしまった。
悪魔の体にウロコがまたひとつ増えた。
それには苦悶で醜く歪んだ老人になった少年の表情が浮き出していた。
東の街は悪い白人達が売りさばいた麻薬でボロボロになっていた
日々麻薬中毒者が増えていく中でリュンという少年も無理やり麻薬を吸わされて中毒になった
もう麻薬からは抜け出せなかった
なんとかしたいけどどうにもできなくてもはや死ぬのは時間の問題だった
しかしある日流しの弦楽器弾きの音を聴いて少しの間だけ正気に戻り、悪い白人の館に刀を持って乗り込み、家来にズタズタに切り裂かれながらも頭目のもとにたどり着き頭目と刺し違えて死んだ
それ以降飲んだら痛みを感じなくなるその麻薬の効果を使って同じことをする人が増えて白人たちはこの街には手出ししなくなった
東の国では戦争が長引いていて食料が不足していた
街では味方の兵士が威張り散らして、気に入らない奴は国のためにならないと言って殺し
欲しいものは国のためといって奪ったりしていた
ある日少年の姉が兵士に口説かれたのを断って半殺しにされ失明した
街の人は怒ったが殺されたくないので黙っていたが少年が兵士が寝ている時に手足を縛ってボコボコに殴り兵士の家の前に吊るした
兵士の家の中からは街の人から奪った食料がたくさん出てきて怒った街の人たちに殺された
東の国では50年ほど戦争が続いていた
二人の親のいない少年が死んだ兵士から金目の物を盗ったりして暮らしていた
昔は3人でやっていたが近くに住んで同じようなことをしている男に斬り殺された
ある日いつものように死んだ兵士をみてまわっていると、あの時の男がやってきた
一人が囮になって男と戦っている間にもう一人が落ちていた鉄砲で男を撃って倒した
南の島にローラという少年がいた
少年は環の形をした島の中でイルカを飼っていた
飼っていたと行っても外洋との出入りは自由だったのでイルカたちはローラが好きだからずっとそこにいた
ある満月の夜叫び声が聞こえた
夜が明けてみるとイルカたちがみんな食い殺されていた
沖のほうで巨大なシャチが2匹回遊しているのが見えた
ローラは怒って船に乗ってシャチを追いかけたが、船を粉々にされあわてて逃げ帰った
10年後成長した少年はシャチに復讐するために旅に出た
長い旅の果てに、流氷の漂う黒い海で2匹の巨大シャチを見つけた
一匹の背中に銛を打ち込み、船は砕かれたけれど必死でしがみついてとどめを刺そうとした
しかしもう一匹が襲いかかり、上半身だけシャチの口から出たままローラは深い海の底に引きずり込まれて死んで喰われてしまった
南の島
いつか世界一大きなクジラを捕まえるのが夢の少年と少女がいた
ある夏沖におおきなヒレが見えた
2人は小舟と銛をもって向かっていった
とても大きなクジラだった
とても優しい目をしていた
2人の夢だったので銛を打ち込もうとした
すると近くにあった島が動き出した
なんとそれは大きなクジラだった
巨大なヒレで2人を船ごと粉々に砕き
仔クジラを連れた島クジラは去っていった
南の島に生まれた2人の少年マルイとシー
海に潜るのが大好きでいつも海にもぐったり、イルカたちと遊んだりしていた
シーは臆病で地元の不良によくいじめられていたのでマルイがいつも守ってやっていた
自分の弱さを悩むシーに
前向いて生きてればなんとかなるよとなぐさめるマルイ
ある夏、いつも遊んでいるイルカたちが来なくなった
そして一匹の弱ったイルカが流れ着いた
海で何かが起こっている
行かなくては
マルイとシーは
潜ってイルカたちがいつも寝床にしている海中の洞窟にきた
すると巨大なホオジロザメがイルカたちをこき使って
洞窟を掘り進めさせていた
イルカたちはみんな弱っていた
マルイは銛をかまえてホオジロザメに襲いかかったがヒレで強く叩かれて気を失いかけた
ホオジロザメが大きな口を開けてマルイを丸呑みにしようとした
急にホオジロザメが苦しみだした
シーが泣きながらホオジロザメのエラに手を突っ込んでいた
マルイが銛でサメの目を突いた
怒ったサメがマルイに向かって来たがエラが苦しくてうまく進めていなかった
そして苦しみながら海中へ沈み込んでいった
「シー離せ」
マルイが叫んだ
「いま離したらマルイを殺しに行くよ。僕はこいつと一緒に死ぬ。今までありがとう」
そういってサメの頭にナイフを突き立てた
サメはものすごい叫び声を上げながら沈んでいった
シーがヒレで打たれてばらばらにされるのが見えた
海は血で赤く染まった
サメは浮かんでこなかった
しー、しー
イルカたちが叫びながら海底に潜っていった
そしてみんなで不思議な声で歌い出すとバラバラだったシーのからだは元に戻り
シーは生き返った
そして2人は浜辺に帰った
美しい芸術の国の都市
小さな食事付きのアパートで人々が暮らしていた
夕食の時には近くに住む人々も食堂に食事しに来る
今日の話題は新しく赴任した巡査が乱暴だという話だった
若くて綺麗な娘が歩いていたら、警棒で止めて話しかけ身体検査と言って体を触ったり、普通に歩いているだけの若者に何か犯罪に関わっているんじゃないかとしつこくつきまとい賄賂を渡すまで離してくれなかったり、そのくせ乱暴者が暴れていると聞いても逮捕しに行かないどうしようもない中年の巡査だということ
いつも食事しにくる陽気な大男がその巡査を懲らしめると言い出した
大男が巡査を問い詰めると巡査は銃を取り出し逮捕すると騒いだ
大男が耳元で何か囁くと巡査はガタガタ震えだし命乞いをし始めた
しかし大男は許さず巡査を何処かへ連れて行った
翌日巡査が死体で発見され事故死ということになり、何事もなかったように新しい人のいい巡査がやってきた
大男は少し脅して帰らせただけで自分は何もしてないと周りの人に言っていた
大男があの時巡査に囁いた言葉がこの都市の闇の集団の頭目の名前だったという者もいたがそんなうわさもしだいに消えていった
熱帯の半島の山奥に美しい森とともに生きる勇猛な部族がいた
その名も虎狩り族
森に棲む獰猛なトラと戦い周りの部族を守って代わりに食料をもらって生きていた
中でもビハールという男は史上最強といわれ半島中に名前が知れ渡っていた
ある日3人の旅人がやってきた
旅人は親友の病を治す石を探しにはるばる西の大陸からやってきていた
ビハールと3人はすぐ仲良くなったが誰が一番強いかで喧嘩になり
100日続く決闘をした4人の中で残ったのはビハールと手の長い男で3日後に手の長い男が勝った
ビハールは負けを認めて、じつはビハールでも倒せないトラがいて一緒に倒して欲しいといった
4人で虎のいる洞穴に行ったあっという間に4人共倒されてもう少して噛み殺されるところだったが、ビハールが一瞬のすきを突いて洞穴の奥に落ちていたよく光る剣をとり、手の長い男に投げ渡し男はその剣でその剣でトラを真っ二つにした
恐ろしいほどの切れ味だった
トラの中から石が転げ落ちた
それが探していた石だった
ダハールは剣を手に入れさらに強くなり、3人の男たちはしばらく滞在したあと故郷に帰っていった
とても大きな半島の国の先っぽに美しい島があった
おいしいお茶ができる島で貿易が盛んで、豊かにしかし穏やかに人々は暮らしていた
そこに10年前に肌の白い商人が武器と軍隊を連れて来て人々を奴隷にしてしまった
以前の2倍も働いるのにほとんど商人が持って行ってしまいとても貧乏な生活だったが耐えていた
大昔に王族だったと言われる少年の美しい妹が商人に連れ去られそうになった
妹は泣きながら別れを告げ舌を噛んで死んでしまった
怒った商人はさらに人々を貧しくした
少年はひそかに商人を殺すという誓を立て、夜に村を抜け出し剣の修行のたびに出た
強くなった少年は村で使われていた金属で世界で一番切れ味のいい剣を作れることを知り、村に戻り親友の鍛冶屋とひそかに剣を完成させ、ある夏の夜に軍隊に襲いかかった
軍隊は銃を持っていたが少年のあまりの速さに弾を当てることが出来ず次々に切り裂かれていった
ついに残るは肌の白い商人一人になったが商人は少年のと同じ金属で出来た分厚い盾と小銃を持っていた
少年は被弾してさらに剣は縦で跳ね返されたが、妹の最後を思い出し死ぬ気で盾に剣を突き刺した
銃声がして少年の右半身が吹っ飛んだが残った力で少年は盾を貫きそのまま白人を刺し殺した
妹の名前をつぶやきながら少年は死んでいき村には平和が戻った