思いつきで引っ越すことになった。
先程内見し、決めた。
きっかけはもう場所が足りない、から。
自分は材木を持っている。
それをこれまでは仕事場の片隅に置かせてもらっていた。
だが、次のプロジェクトに向けて仕事場を有効活用するようになった。
仕事場もっともっと場所が必要になった。
新しいメインの仕事場も決まった。
そして前からある現仕事場はパイプショップになる。
そんな構想から、自分の私物は撤去されることになった。
至極当然のことである。
だが、こちらももう限界。
実家にはブルーシートにくるんだだけの木製作業台が野ざらしである。
高尾の1Kのマンションではせまいバルコニーに重厚な鋳物でできたウッドレース。
それもブルーシートでかぶせてあるだけで塗装が剥がれてしまっている。
モノを収納するスペースがないからユニットバスのバスタブは潰して物置きになってきた。
一度もここでシャワー浴びたことがない。
いよいよ部屋も寝る場所がもうない。
それに追い打ちをかけるが如く、大量の木材が帰ってくる。
無理だ。
以前からささやかながらアトリエを持ちたいと思っていた。
アトリエとは名ばかり、ちょっとした作業スペースだ。
そして楽器が置ければと思っていた。
楽器は不可とあるが、クラヴィコードなら可能性はある。
その場所を借りるのに余計に出費するのならば、どうせなら少しだけ広い部屋に引っ越すと言うテがあることを思いついた。
探したら、なんと歩いて数分の場所にあった。
高尾駅からは遠くなる。
駐車場は相変わらず無い。
だが今利用している時間貸Pへの距離はむしろ近くなる。
仕事場への車でアクセスは少しだけ近く。
高台にあるから洪水はない。
だが斜面にある。
気に入ったから内見させてもらってほぼ決まった。
今より2倍以上広い、家賃は1万円プラス。
これからは契約と解約、主に金銭の問題になる。
現実には金額的にかなり厳しい。
借金もありうる。
しばらく極貧生活が確定したのはいうまでもない。