「絵画の楽しみ方」 をUPしたのは、もう先月の話。

友達が一昨日行った。(もちろん東京在住)

彼女のように知識があって、本場のフランスでも見に行ったことがある人とは、やはり観点も感想も違うんだろうな~、なんて思う。


マスケロンのイタリアかぶれ-ルーヴル


そういえば、こんな本を買ったんだ。

3年ぐらい前だったかもしれない。

覚えてないのは、ここに記載されている「熊瀬川紀」の名前だけで買ったから。


このブログにUP(5月)した「モノクロの色彩」 で述べているように、小学生の時に読んだ旅行記がすごく面白くて、刺激的で、手紙を書かずにはいられなかった。

そして思いがけない返信。

差出人は著者ではなく、同行したカメラマンからだった。

それが彼、熊瀬川紀(おさむ)氏だった。



・・・という話は上のブログで読んでもらうとして・・・。




まあそんな気持ちで買った本だ。

彼の名前がなければ、ウフィッツィヴァチカンパンフィーリなどなど、イタリア美術館の本を探しただろう。

しかしこの本はチラっと目を通しただけで、本棚の奥に押しやられていた。



今、読まなくて、一体いつ読むんだ!?



全て見るには数ヶ月かかると言われている、本家・ルーヴル美術館に、著者は10日通ったという。

一見、かなりくだけた(軽い?)文体だが、その中に的確なコメントや面白い視点で美術品を語っている。

また日本と西欧の比較も食文化を通して書かれているヶ所に、私も納得したり。



現在日本に来ている、今回の目玉というべきフェルメールの作品については、このようなことが述べられていた。


「(ファン・アイクの絵について)完成されているようではあるが、マイナスが欠けているのだ。

フェルメールの絵にはそのマイナス粒子も探し出されて、画面のプラス粒子の裏側にちゃんと収まっている。そしてパズルが完成している。そういう充実しながらすっと抜けた透明感のある快適さがあるのだ。」



プラスだけでもマイナスだけでも完成とは言えない。

光と影。

強く、弱く。

それらが対となって、1つのものになるんだなぁ。



そう納得はするものの、実は私は絵に対する説明(背景)を最初に読むのが嫌いなのだ。


真っ白なままでその絵と向かい合った時、何を感じるか。

その感覚を大切にしたいのだ。


時に、単なる激しい思い込みでトンチンカンなこともするけど。


で、あとになって「そうだったのか・・・」と、再び見たいと思うことだらけだ。


一度で済まないので、海外の美術館では誠に効率の悪い鑑賞の仕方だと思う。

でも、私はそういう見方しかできないんだから仕方ない。

考えようによっちゃあ二度楽しめる、ってコトで。

と、あくまでも能天気、プラス思考の私。少しはマイナスも必要?




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ルーヴル美術館の楽しみ方


赤瀬川原平:著

熊瀬川紀:写真

新潮社 とんぼの本

1991年

¥1,600(税別)

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