梅雨らしい毎日。
私の日課は、起きて窓を開け、庭の地面を注意深く観察すること。
ミョウガが出てくるのを待っているのだ。
そしてタミ(猫)の日課は、朝ごはんのあと庭を眺めること。
日本茶でも飲みながら物思いにふけってれば、いっぱしの人間に見えそうだが、実は地を這う獲物を探していたりする。
今日もタミのために窓を開ける。
冷んやりとした梅雨冷の空気が、半そでから出た腕に触れる。
また感じる、あの時の空気。
それは初秋にも起こることだ。
初めての渡英は90年の今頃だった。
ラッキーなことに、この時期は夜の9時過ぎまで明るく、夜が明けるのは早いが、朝日は差し込んでこない。低い雲が垂れ込めているあたり、ウワサ通りのロンドンの天気だ。
日本とは違う仕組みの窓を開けると、そこから空気が流れてくる。
鳥取の重い雲と肌寒さは、時々あの空気を思い出させる。
これは私にしか分からない感覚。私だけのもの。
テレビや書物で世界中のどこでも行った気分になる。
それに自分の想像力も加えると、バーチャル旅行も楽しいものだ。
ただ、その場所の空気や匂いは行かなきゃ分からない。
皮膚感覚と嗅覚は、実際に行った者だけが味わえる、バーチャルでは絶対経験できない特権だ。
綺麗な景色も世界遺産も、その周囲の空気ごと体感したい。
食事だって、そこの空気ごと食べるから「美味しい」と感じるのだから。
それが私を海外へと誘う理由なのだ。
五感で旅をする。
私という体を作っている細胞が活性化する。
そして、何かの瞬間に細胞が思い出すのだ。
05年に行ったきり。思い出すだけじゃ、細胞が死滅しそうだ・・・。
と思い、先日、国内プチ旅行をしたのだけど、やっぱりイタリアに行かなきゃ回復は遅いかもねぇ・・・。
BON JOVIの歌を思い出した。
Baby I want “you” like the roses want the rain
You know I need “you” like a poet needs the pain
この“”の中はITALY。
UPした写真は、ロンドンの比較的高級な住宅街だけど。