◆野田市長選挙(千葉県)
千葉県の野田市長選挙は12日投開票が行われました。
結果、新人の鈴木 有氏が初当選。
有権者数は125,180人。
投票者数は50,109人。
投票率は40.03%でした。
以下は今回の選挙の立候補者の顔ぶれです。
左から得票数,得票率,年齢,性別,現新,名前になっています。
25680 51.25 59 男 新 鈴木 有 (すずき ゆう) 当選
14346 28.63 34 男 新 遠藤 達也 (えんどう たつや)
07087 14.14 69 男 新 高梨 守 (たかなし まもる)
01795 03.58 48 女 新 工藤 由紀 (くどう ゆき)
■根本市政の継承へ
24年ぶりとなる「新人同士」の選挙戦となった野田市長選挙。
千葉県内では2016年初となる市長選挙(※茂原市長選挙は無投票再選)でした。
しかし投票率の40.03%というのは、正直言ってちょっと寂しいですね。
せめて50%は超えないと、なかなか民意を得られたとは言い難いです。
投票率の向上も大きな課題だと思います。
24年間続きました根本 崇(ねもと たかし)市政。
その根本市政を継承するのか刷新するのかが焦点でした。
結論としましては、野田市民が出した答えは「継承」です。
■低投票率だと最終的には組織力がモノを言う
今回の野田市長選挙の投票率は40.03%。
なんとかギリギリ40%を超えるのがやっとでした。
それでも2012年の選挙戦より5.28%上回っています。
昭和期から低投票率だと最後は組織票がモノを言います。
今回も決して例外ではなく、自由民主党・民進党・公明党の推薦を受けた鈴木氏が勝利。
しかも根本市長の推薦を受けています。
これだけの後ろ盾があれば鈴木氏が俄然有利。
選挙応援に石破 茂(いしば しげる)国務大臣が入るなど、万全な応援態勢でした。
■六期二四年も市政に携わるにはそれなりの確固たる理由がある
根本市長の現職市長として「六期二四年」という在職期間。
これは現役市長の在職期間としては、
御坊市長選挙で七回目の当選を果たした柏木 征夫(かしわぎ いくお)氏と並んで最多タイでした。
約四半世紀にわたって市政に携わるにはそれなりの確固たる理由があります。
その根本市長の後継者として、鈴木氏は指名されたわけですから心強かったでしょう。
鈴木氏は市議時代より教育問題や福祉問題に注力してきました。
また東京直結鉄道についても推進派です。
野田市は他の東葛地域(我孫子市・柏市・鎌ヶ谷市・流山市・松戸市)に押されている印象を受けます。
この東葛地域で存在感を示していくには教育分野の充実や福祉施設の整備、
利便性の更なる向上など市として抱えている問題は他の東葛地域の中でも深刻です。
鈴木氏は根本市政の継承とあわせ、野田市の更なる発展の為に手を打つ必要があります。
野田市民も鈴木氏の政治手腕に大きな期待を寄せています。
■若さとフレッシュさは魅力も、それだけは崩しきれない”壁”
今回の選挙戦では二番目の得票数だった遠藤氏。
市政若返りを訴え、市政刷新の一番手として健闘はされたと思います。
しかし如何せん若返りだけでは、市長選以上だとなかなか選挙で勝つことはできません。
遠藤氏は業界団体に媚びない市政を訴えていましたが、
市長選で勝つには各種業界団体の応援がなければ難しいのが日本の選挙。
そういう応援がない中での14,346票は確かに立派です。
でも14,346票では、当確ラインには辿り着けないでしょう。
更に票数を伸ばす為には投票率を上げ、組織票に勝つしか選択肢はありません。
また個人的には、観光客の増加を訴えておきながら、
コウノトリ事業の見直しを施策として盛り込むことに些かの矛盾を感じます。
”話題づくり”というのも観光PRに必要なのでは?
それでも遠藤氏の場合は、仮に4年後に再出馬をしても38歳。
年齢的にもまだまだ若いですし、市政の若返りが必要なのは確か。
当選する為の課題は多いですが、それ以上に期待感が上回ります。
この敗戦を糧にし、野田市発展の為に尽くしていただければと思います。
→参照元:野田市長選 候補者の横顔(東京新聞)