選挙期間中にボツボツと読み進んでいた本があります。「エスノ・アーキテクチュア」太田邦夫著(鹿島出版会)といいます。
帯にはこうあります…「民族の伝統とその環境に培われた建築の原理」…これだけではなんだか分かりませんが、「平面はなぜ四角くなったか」とか、「柱を立てるのは右回りか左回りか」などと言われると、ドキッ!として、そんな発想今までしたことなかったから、「目からうろこ」状態になります。
とは言え、すぐ瞼が重くなりまだ途中ですが、第5章では、…人間はなぜ四角い建物を建てるようになったのだろうか。・・・現代の建築の社会でこの小さな問いすら発する者は非常に稀で、それに答えようとする人はさらに少ない。・・・とあり、好奇心をそそられます。
私の経験でも、各地の住居遺跡での円形住居を思い浮かべますが、でもやっぱり、「建築は四角い」を疑ったことはありませんでした。
太田先生はさらにこう言われる。・・・「なぜ建築が四角になったか」という問いが根源的なものであればあるほど、時代や地域、そして民族によってその答えは変わってくる。・・・と。
そして、どの国の建築家や学生にとっても、自分たちの先祖が建てた最初の建物は、エスノ・アーキテクチュアの典型である。と言う。
そして、いよいよその解明へと進むことに。本文では、「それではまず身近な木造軸組みの建物から始めよう。」と誘います。
ワクワクするような推理小説のような、そんな世界へと導かれそうです。でもこの続きは、是非、ご購読してお読みください。(≡^∇^≡)
建築好きにはとても楽しめます。太田先生の本は、スケッチも写真も豊富で、それだけでも魅力十分ですが。さあ、今夜はどこまで解明できるかな・・・。