南部領 五匁  

 

形態 : 角形札銭 

分類 : 地方銭/創作銭 

サイズ : 縦 50mm、横 28mm、厚さ 2.2mm 

量目 : 18.3g 

材質 :銅 

お宝度:◎◎◎◎

作銭度:上 

 

 

 

 

南部領内穀代通用 百文 

 

形態 : 楕円形穴あき銭 

分類 : 地方地銭/空想(架空)銭 

サイズ : 縦 46mm、横30mm、厚さ 2.2mm 

量目 : 19.7g 

材質 :銅 

お宝度:◎◎◎

作銭度:中

 

 

 

 

南部馬市 金壹両 

 

形態 : 分銅形銭 

分類 : 地方銭/空想(創作)銭 

サイズ : 縦 63mm、横 63mm、厚さ 2.5mm 

量目 : 43.6g 

材質 :銅 

お宝度:◎◎◎

作銭度:中

 

 

 


南部藩すなわち盛岡藩は、盛岡城を居城とし

陸奥国北部(岩手県中部)を地盤に、

青森県東部から秋田県北東部にかけての地域を

領地としていました

 

付近は、古くから藤原氏の拠点「平泉」や

奥州街道の「盛岡」が栄え

南部馬や南部鉄、水晶など特産品が

多いことで知られています

 

南部藩の呼称は、藩主の南部氏からきていて

その興りは、甲斐源氏の流れを汲む南部光行が

平泉の奥州藤原氏征討の功で八戸に上陸

平良崎城(青森県南部町)を築いたのが始まりです

 

南部氏は、相馬氏、相良氏、宗氏、島津氏と並び、

鎌倉時代以来、明治まで、

700年近くにわたり同一の国・地域を治め続けた、

世界でも稀有な領主といえます

 

さて、今回、紹介するのは、

そんな南部領内の限定通用銭を想定した

地方色豊かな独自な外観の銭貨で

何とも味のある、いい雰囲気を醸しています


1番目~

裏に発行年と思しき「文久2年」との文字がある

「南部領 五匁」という角形札銭


2番目~

穀代通用の百文手形として発行された 

楕円形穴あき銭


3番目~

天明六年九月に奥州南部馬市において

馬市内限定銭として発行された

一両通用の分銅形銭

 

いずれの作銭も、南部(盛岡)藩の文書および

過去の銭譜には、その記録は認められず

作風から見て、どうやら大正期の創作銭の一人者

小田部市郎氏作の空想銭であるとの説が有力です

 

でも、そこら辺の、ありふれた試作銭よりも

見た目 的に、こちらの方に魅力を感じるのは

私だけでしょうか?ww