前回は5号機の始まりから2008年頃取り上げましたが、今回はその続きです。

 

↓パチスロ5号機の歴史|4号機廃止後の迷走期

https://ameblo.jp/masatolevel3/entry-12841527373.html

 

 2008年3月に技術上の日や解釈基準の変更が認められ、小役優先制御や各種フリーズが可能となり、それまでにはないゲーム性を持った機種が続々と登場ています。2008年8月、規制緩和適用の押し順ART機、銀座「パチスロ ザ・ブルーハーツ」が登場。ボーナスと純増約1.1枚のARTを搭載、ARTの延命などで特定役を狙わないといけなかったのは違い、目押しなしの押し順だけの簡単手順と進化を遂げます。ここから押し順ART時代が始まります。

 

 

 2009年3月、ネオストック機と銘打つ機種、ネット「ドラキュラ」。5号機になって不可能となったボーナスのストック機能を連想させる「ネオストック」というシステム、小役優先制御を利用したアイディアから生まれました。通常時はボーナスが内部成立つつも、リプレイと1枚役が超高確率で成立し、それに阻まれボーナスが揃えられません。完全ハズレを引くことでボーナスがそろえられ、ボーナス後は高確率状態から始まり約1/15でボーナスが揃います。斬新的なシステムはこの後の機種に影響を与えましたが、残念ながらドラキュラはヒットにはつながりませんでした。

 

 

 2009年9月、低迷していたパチスロの人気の復活を決定付ける機種が登場、それがサミー「パチスロ交響詩篇エウレカセブン」原作のテレビアニメは日曜の朝7時に放送されたもので、原作の知名度は高くなかったものの大ヒットを飛ばします。第3のボーナスと呼ばれるART「コーラリアンモード」を搭載したA+ARTタイプで、ARTは1セット50Gのセット連チャン型。ロングフリーズやレギュラーボーナス中の押し順当てなど、ハマった時の瞬発力はなかなかのものでした。キャッチフレーズの「波ニ乗レ」まさにその通りでした。楽曲も人気になり、パチスロから原作を見た方も多かったのではないでしょうか。

 

 

 2009年はミズホ「銀河英雄伝説」「バジリスク~甲賀忍法帖~」大都技研「忍魂」も登場し、押し順ARTや演出など大きく進化しました。

 

 2010年3月、5号機最高傑作と評するモンスターマシンが登場、ロデオ「パチスロ 新鬼武者」、押し順型ART「蒼剣ラッシュ」は1セット50G,純増約1.4枚、A+ARTのシステムで、ARTには主に通常ゲーム中の強チェリーやBB成立時の抽選で突入します。ARTは規定ゲーム数の消化で継続バトルに発展し、勝利すれば次のセットへと継続。継続率は最低でも50%あり、最高89%ループともなればロング継続必至。しかし89%ループの選択率は1%、ボーナス中フリーズからの斜め青7揃いなど、89%ループ確定のパターンはありますが、その壁は非常に高い。手っ取り早く89%ループを獲得できるものとしてボーナス間1400Gの天井がありました。天井到達すれば一発逆転なんてこともありました。

 

 

 2011年1月、サミー「パチスロ サクラ大戦3~巴里は燃えているか~」、設計値が間違っていたのかはありませんが、とにかく甘く利益が取れないホールが続出。「パチスロ交響詩篇エウレカセブン」の正統後継機という位置づけで登場したにも関わらず、その甘さからすぐにホールから姿を消した機種でした。

 

 

 パチスロはサミーが抜けている状況の中、2011年3月に導入されていたのが山佐「パチスロ モンキーターン」初期導入数は少なく、バラエティコーナーで見かける程度でした。それが下克上を果たします。日に日に勢力を拡大し、メインコーナーれ島を構えるほどに。ゲーム性はARTのみで純増は約2枚。ARTはレア役でゲーム数の直乗せと上乗せゾーン「全速モード」は期待でき、映像と効果音の煽りに人気が拡大しました。

 

 

 2011年3月11日、東日本大震災が発生、未曽有の災害に多くの方が犠牲になり、こんな状況の中パチンコ・パチスロなんてやっていいのかという思いから自然とホールから足が遠のき、また電力不足による輪番停電・輪番休業はホール運営を直撃し、業界全体に暗い影を落とします。日常があってこその娯楽産業、それを再認識させられる出来事でした。この年の6月には「パチンコ営業における広告宣伝などに関わる風俗営業等の規制および業務の適正化等に関する法律違反の取り締まり等について」いわゆるイベント規制が通達されます。当時、パチンコは海物語の海にちなんだ名前のイベントも多く、東日本大震災で日本中が自粛ムードの中、批判が集まります。多くのパチンコ店はイベントなども自粛し、営業を控えるホールもありました。パチンコ店、メーカーは数億というお金を被災地に支援しています。

 

 日本中が重苦しい空気が漂う中、8月神が降臨、ミズホ「ミリオンゴッド~神々の系譜~」伝説のミリオンゴッドの5号機第1作目です。ボーナスのないARTのみで、ART「ゴッドゲーム」は1セット100ゲーム、純増は約2.4枚。初代を知る人からしたら物足りなさがありましたが、やはりゴッドの名を継ぐ荒さで人気を集めました。

 

 

 10月には4号機時代の遊技機メーカーのトップまで駆け上がった大都技研「押忍!番長2」が登場。1G純増約2枚のART+疑似ボーナスのタイプで、リアルボーナスはプレミアの超番長ボーナスのみ搭載しています。この疑似ボーナスとARTの絡み合ったゲーム性は当時5号機史上最高のゲーム性と言われました。

 

 

 12月には大本命が登場、サミー「パチスロ北斗の拳~世紀末救世主伝説~」が登場。ARTは継続率+ゲーム数上乗せタイプで、ゲーム性は初代北斗を超える完成度でした。ART「激闘乱舞」の演出のバランスもよく、設定6確定の演出もちらほら。パチンコでは好調でしたが、パチスロでは長らく息を潜めていた救世主がついに動き出した瞬間でした。

 

 

 2008年に小役優先制御が可能になり、演出に大きく変化があった時代でした。5号機初期にパチスロ人口が一気に減った冬の時代を乗り越え、徐々に人気を回復していった5号機。振り返ってみるといろいろなドラマがありました。

 

 

 

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