今回は昨日の続きとなります。良かったらチェックしてみて下さい。

https://ameblo.jp/masatolevel3/entry-12840531692.html

 

ゴーンの起訴内容 2018年11月に東京地検特捜部はゴーンと部下のグレッグ・ケリーを金融商品取引法違反で逮捕しました。起訴されたのは主に4つ。1つが特別背任罪、2006年4月以降ゴーンは自分の資産管理会社と新生銀行の間で為替スワップの契約を結びました。ざっくり言うと、ゴーンは自分の資産を担保に円安になれば利益が入る取引を行いました。しかしここで起きたのがリーマンショックで、金融市場が大パニック。ゴーンの予想とは逆に円高がどんどんと進行しました。そのため、担保の資産を取られ、さらに、差し出していた日産株の株価が金融危機で暴落、2006年に1400円超えていたのが金融危機後400円を割り込みました。ゴーンは、

 

「日産に損失を付け替えよう」

 

と考え、18.5億円の損失を日産に付け替えました。当然、取締役会の承認が必要なので承認してもらっていましたが、証券取引監視委員会の指摘を受け、元に戻されました。元に戻したはいいが、ゴーン自身の問題は解決してなく50億円の担保が必要でした。ゴーンはサウジアラビアとオマーンの友人に頼み込んで担保を用意して問題を回避します。これが2つ目の起訴内容に繋がります。

 

 サウジアラビアの友人ハリド・ジュファリ氏はレバノン繋がりでゴーンに30億円の保証を与えました。日産には2009年にCEOの権限で使えるCEOリザーブという予算を創設。名目的には天災や不慮の事態になった時に緊急で使えるものです。ゴーンはこの費用を駆使して9年~12年まで中東日産を経由して、ジュファリ氏に1470万ドル、約13億円を振り込んでいたことが発覚。これがいわゆるサウジアラビアルートです。

 

 次の起訴内容の舞台がオマーン。新生銀行の問題で融資してくれたスヘイル・バウアン氏が経営するオマーンの日産販売代理店、ここに販売奨励金などの名目でCEOリザーブで中東日産を経由して15年~18年の間で1500万ドルを送金。起訴されてないのも含めると35億円ぐらい送金されてたみたいですが、この1500万ドルの内500万ドル、約5.6億円がゴーンが実質的に保有する会社に還元されてました。これがいわゆるオマーンルートです。

 

有価証券報告書に記載してある報酬を偽ってたってことかえ個別に記載があるの

 

 最後が役員報酬の虚偽記載。2010年から報酬が1億円以上の役員に関して個別に開示する義務が加わりました。ゴーンはの報酬は約10億円、トヨタ、ホンダのトップと比べてもかなり高いです。この役員報酬を鯖読んでいて、実際は一番高い時の2016年で37億円でした。株式の上昇で得られる株価連動型インセンティブ受領権、SARというのがあり、要はストックオプションみたいに株価が上がって権利行使すれば報酬になるが、この報酬を入れるべきだったにも関わらず日産側は額が確定してないから入れなかったというものです。この4つが起訴内容ですが、これ以外にもやらかしてる疑いがあります。

 

仕事とプライベートがボーダレス 日産はゴーンの逮捕を受けて社内で調査を実施、2019年9月に報告書を公開して不正の内容を開示してます。内容は前述に加え私的流用がありました。2010年にグレッグ・ケリー氏の提案でオランダにジーアキャピタルという投資会社を設立しました。ここはベンチャー投資を目的とした会社ですが、ここからゴーンが使用する住宅を購入。その住宅はレバノンのベイルートやブラジルのリオデジャネイロで改装費用も合わせると総額20億円とのこと。

 

 また、2003年から10年以上にわたって実姉に75万ドルのコンサルタントの報酬を支払いました。その実姉は業務実績もなく、ゴーンの自宅とされてるリオデジャネイロの高級メンションに住んでいたらしいです。あと、日産のコーポレートジェットがありますが、このジェットを自身・家族で私的に使用しました。次に必要もないのに会社のお金で自分の出身国の大学に200万ドルを超える寄付をさせました。あと、会社のお金で家族の旅費の支払いや個人的な贈答品の支払いもしたようです。

 

 調査報告書以外でも見かけたのは、会社から経費精算用のクレジットカードで肉・野菜・ワインなどの食材があったそうで、奥さんが自宅で開いたレバノン料理の材料費でした。また、リオのカーニバルに知人を16人招待して、その費用も会社持ち、これが2900万円。ちなみに日産やルノーの社員も動員されたようです。2014年にアライアンス15周年のパーティーが催されました、招待客が150人ぐらいいたらしいのですが、日産の関係者は数名、アライアンスの関係者は3人、大きく貢献したシュバイツァーは招待されませんでした。ゴーンの友人や家族が95人出席、なんとこの日は発足日ではなく、たまたまゴーン60歳の誕生日でした。費用は会社負担で63万ユーロ、7500万円でした。何しろ会場がベルサイユ宮殿で、これはフランスでになりました。ちなみに2016年にゴーンが再婚したのですが、その会場もベルサイユで一部ルノーが負担する形になってたみたいです。

 

 ゴーンは国境をまたぐボーダレスな人間だから、会社とプライベートもボーダレスだったようです。

 

 

 

また明日も紹介しますので、良かったらチェックしてみて下さい。

 

 

 

 

 

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