「低コストで高配当株にファンドで投資する」となると、SBI証券の「SBI日本高配当株式(分配)ファンド」が有力な選択肢だったと思います。実際にすごくいいファンドで、以前も紹介させていただきました。この「SBI日本高配当株式(分配)ファンド」の難点は、SBI証券でしか投資できないデメリットがあったわけです。

 


 ですが、SBI証券以外でも高回りの分配金がもらえる低コストのファンドが新規設定されました。「Tracers 日経平均高配当ファンド」です。2024年1月31日、日興アセットマネジメントが運用するインデックスファンド「Tracers 日経平均高配当株50インデックス(奇数月分配型)」が新規設定されました。このファンドは「日経平均高配当株50指数」の動きに連動する投資成果を目指すもので、国内の高配当株に投資することができます。

 

 

 「日経平均高配当株50指数」とは、日経平均株価の構成銘柄の中から配当利回りの高い50銘柄で構成される指数で、配当利回りと共に流動性の高い銘柄で構成されており、定期的に銘柄の見直しが行われる特徴があります。投資初心者の方にもお勧めできる指数だと思います。銘柄を見ると日本を代表するメジャーな企業が多くなっており、足元では、日本株を海外投資家が買っている、個人のNISAのお金が入っている、ことで日経平均が強くなっていますが、その恩恵は大型株を中心と言えます。また、アメリカの利下げ期待や、日本企業の資本コストを意識した経営をしていかなきゃいけない、という東証の取り組みもバリュー株に恩恵があると考えますので、大型株やバリュー株が多く含まれている「日経平均高配当株50指数」は今後も恩恵があるといえます。

 

 同じ指数に連動している「(1489)NEXT FUNDS 日経平均高配当株50指数連動型」は年0.308%以内というコストなのに比べ、今回ご紹介する「Tracers 日経平均高配当株50インデックス(奇数月分配型)」のコストは0.10725%となっていて、低コストと言え、SBI証券以外の方は高配当の投資の選択肢として有力だと思います。


 冒頭に紹介した「SBI日本高配当株式分配ファンド」と比較をしますと、投資対象がSBIの方は30銘柄なのに対して、「Tracers 日経平均高配当株50インデックス」の方は50銘柄と分散効果はこちらの方があります。ただ、信託報酬率はやや高いですが、誤差と言ってもいいという感じです。あと分配金利回りはほぼ同じで、これからの動向もしっかり見ていきたい感じです。分配金は「Tracers 日経平均高配当株50インデックス」は奇数月分配で奇数月の30日、休業日の場合は翌営業日に分配が行われます。

 

 今回は「Tracers 日経平均高配当株50インデックス」を紹介しました。低コスト・高回りを安定的に得ていきたいのであれば有力な選択肢になると思いますが、自身の資金、投資方針、目的もしっかり確認して、フィットするのであれば調べて、タイミングも測って投資することをお勧めいたします。また、新NISAの成長投資枠の対象でもありますので、非課税の恩恵も受けながら投資をできるとより高利回りの恩恵が受けられるのではないでしょうか。