イギリスで最も見たかった、土木遺産であるアイアンブリッジを見るために立ち寄ったシュルーズベリー。エクスペリアでコストパフォーマンスが良さそうなホテルで選んだのが、プリンスルパートホテル(Prince Rupert Hotel)。税金を含んで、£70(1万円弱)であった。評価がいいだけあって、なかなかの設備とサービスであった。

それもあるが昨日知り合った、世界中を旅している途中である、外資系コンサルのパートナーを引退したTTさんと、旅について語り合った飲み会が楽しかった。高級ワインを2本も開けてしまい、それも奢っていただいて大変感謝しております。この場を借りて、あらためてお礼を申し上げます。

一人旅の楽しみは、こういった出会いにもあるんですよね!

 

 

二日酔いで目覚めて、痛い頭をなでながら今日の予定を決める事にした。思い付きで宿泊したので、観光名所をしらない。そこで、ホテルのフロントで聞いてみる事にした。自分のブログを見せながら、土木遺産好きをアピールする。

 

今回は、そのフロントのイギリス紳士から勧められたところを廻ってみよう。アイアンブリッジ以外は、予定の全くない旅なのでノンビリシタものだ。

シュルーズベリー(Shrewsbury)は中世に迷い込んだような、きれいな街並みだった。

 

 

町全体が、石畳で舗装されている。

 

 

ホテルの紳士に教えられた道を歩いていたら、とても魅力的な小路を発見する。ついつい、フラッと入ってしまう。観光客の少ない田舎町なので、治安は問題ないだろう。(たぶん)

 

 

枝道には、また枝道がある。煉瓦の壁に挟まれた路地。煉瓦好きにはたまりません。

 

 

路地に挟まれた上に、渡り廊下がある。台湾の老街にもあったが、路地を跨ぐ構造物マニアも日本に少しはいるのだろうか。

 

 

いよいよ、細くなってきた路地であるが、かまわず進む。ホテルでもらった地図には、とっくに記載されていない。

 

 

そして、トンネルを抜けると(たまたま)目的地であった、素晴らしい橋梁が待っていた。

イングリッシュ・ブリッジ(English Bridge) 6径間の石造りアーチ橋梁である。

 

 

イングリッシュ・ブリッジは、1774年に建設されたが、老朽化と共に1926年に再建されている。目的は、セバーン川を渡るための架橋である。

 

 

端部の径間のみ遊歩道が整備されており、そのアーチ構造が確認できる。1mmの隙間もない、完璧な切り石積みであり、目地も無しに密着している。おそろしい技術力である。これだけでも見る価値がある。ホテルの紳士は、土木遺産に詳しい感じではなかったが、町の誇りとしてこの橋梁を紹介したのかもしれない。(後でグーグルマップで確認したら、紹介されていた)

 

 

あと、要石(かなめいし)の装飾にも目を奪われた。中央径間は有力者の像であろうか。それから、端部の径間に移ると、左右一対で装飾が変化していく。(右の写真はホタテ?)

 

 

橋面の中央には、ブロンズによる橋歴板が設置されていた。この橋梁の歴史がかかれていたが、半分も理解できなかった。

 

 

街中を散策していたら、装飾が見事な鉄道橋を見つける。無粋な、プレートガーダーを隠すようにしているのだろうか。

 

 

町に溶け込むような橋梁。インフラの整備として、昨日一辺倒ではなくて景観も重視している。

景観の重視は、ヨーロッパ特有なのであろうか。

 

 

数え切りない径間のレンガアーチが、現役の鉄道橋梁として機能していた。これらの技術を輸入した日本では、これだけの径間を普通に使用している例は少ない。地震の多い、少ないだけの差なのであろうか。気になるが、英語力の問題で調べる術がないのが悲しい。

 

 

早朝散歩の後は、ホテルに戻りイングリッシュ・ブレックファーストだ。

 

 

チェックアウト後は、昨晩に日本人旅行者から”街並みがきれい”と紹介された、チェスター(Chester)に向かうことにする。