別府鉄道(べふてつどう)野口線は、加古川市役所に近い野口駅と別府港駅の3.7kmを結んでいた廃線跡である。開業は大正10年(1921年)で、廃線となったのは昭和59年(1984年)で、使われていたのは63年と短いものであった。
設立の目的は、現在の多木化学で製造された化学肥料を運搬するためであり、土山線が開業した後は旅客運輸が主体に変化したようだ。
それでは、別府鉄道野口線跡をサイクリングだ。廃線後34年だが遺構は残っているだろうか。
路線の起点は、加古川市役所から徒歩圏内である野口駅。旧国鉄高砂線との接続駅であった。島式のホームが1つあるだけで、背中合わせで使われていたようだ。線路と動輪、駅名標が残されていたが、モニュメントのようだ。
![イメージ 1](https://stat.ameba.jp/user_images/20190605/14/masatochinu/97/2a/j/o0912060814434442814.jpg?caw=800)
野口駅より先は廃線跡を、「松風こみち」と呼ばれる遊歩道にしている。
![イメージ 3](https://stat.ameba.jp/user_images/20190605/14/masatochinu/73/88/j/o0912060814434442922.jpg?caw=800)
灼熱の遊歩道(自転車OK)をノンビリとサイクリング。
![イメージ 4](https://stat.ameba.jp/user_images/20190605/14/masatochinu/df/1a/j/o0912060814434442971.jpg?caw=800)
当時の橋梁が、遊歩道として再利用されている。かなり錆び付いてはいるが、頑丈そのものの外観。
![イメージ 5](https://stat.ameba.jp/user_images/20190605/14/masatochinu/11/06/j/o0912060814434443023.jpg?caw=800)
この規模の橋梁としては珍しい、下路式のプレートガーダー。たしかに、河川までの距離がないのでやむおえない選択だろう。
![イメージ 6](https://stat.ameba.jp/user_images/20190605/14/masatochinu/f4/9b/j/o0912060814434443080.jpg?caw=800)
藤原製作所前駅跡。周辺の再開発から取り残された廃線跡。しかし、、近所の人々の散歩道として有効利用されており、結構人通りが多い。
![イメージ 7](https://stat.ameba.jp/user_images/20190605/14/masatochinu/e4/b2/j/o0912060814434443170.jpg?caw=800)
円長寺駅跡付近の公園に保存されているキハ2。気動車であり、塗装が綺麗に塗りなおされている。列車については専門外なので、見て楽しむだけ。
![イメージ 8](https://stat.ameba.jp/user_images/20190605/14/masatochinu/fd/86/j/o0912060814434443218.jpg?caw=800)
![イメージ 9](https://stat.ameba.jp/user_images/20190605/14/masatochinu/c7/32/j/o0912060814434443254.jpg?caw=800)
廃線を自転車を押しながら歩いていることで、発見できる楽しみもある。
別府鉄道の境界杭。トヨタのマークXと似ている。頭部が半分欠けている。
![イメージ 10](https://stat.ameba.jp/user_images/20190605/14/masatochinu/90/cc/j/o0912060814434443331.jpg?caw=800)
![イメージ 11](https://stat.ameba.jp/user_images/20190605/14/masatochinu/18/5c/j/o0912060814434443373.jpg?caw=800)
廃線後34年が経っても交差点に残されている、レール跡。
![イメージ 12](https://stat.ameba.jp/user_images/20190605/14/masatochinu/ae/0d/j/o0912060814434443441.jpg?caw=800)
現役の山陽電鉄の下を走っていた別府鉄道。橋台が煤けているのは、気動車からの排ガスの影響であろうか。
![イメージ 13](https://stat.ameba.jp/user_images/20190605/14/masatochinu/36/c6/j/o0912060814434443491.jpg?caw=800)
別府鉄道の看板残されていた。鉄道事業からは撤退したが、事業としては不動産業として存続しているようだ。
![イメージ 14](https://stat.ameba.jp/user_images/20190605/14/masatochinu/b0/80/j/o0912060814434443555.jpg?caw=800)
別府鉄道野口線は、別府港駅から先は多木化学への専用線が延びていたようである。遺構は残されていないと思うが、多木化学へは進入禁止なので調べようがない。
![イメージ 15](https://stat.ameba.jp/user_images/20190605/14/masatochinu/2a/10/j/o0912060814434443588.jpg?caw=800)
廃線跡が遊歩道に転化されて有効活用されている、別府鉄道野口線。
これ以外にも土山線があったそうなので、今度はそちらも巡ってみよう。