日本で一番短い川が、和歌山県東牟婁郡那智勝浦町にある。その名称は、「ぶつぶつ川」という名称である。

河川法では国内の川は管理者が国なら一級河川、都道府県なら二級河川、市町村なら準用河川に分かれている。「ぶつぶつ川」は、和歌山県から平成20年10月に法指定を受けている。よって、法指定以降は『二級河川 ぶつぶつ川』となっている。

その河川延長は13.5mであり、日本一短い法指定河川である。

ぶつぶつ川の名称の謂れは、伏流水が”ブツブツ”を湧き出すさまから呼ばれていたようだ。河川指定するときに、その名称を採用したところが、和歌山県の素晴らしいところだと思っている。

私は、ぶつぶつ川の私設(自称)ファンクラブ団長であり、その水質に興味があり勝手に調査をしている。ちなみに、ファンクラブは誰も参加者がいないが・・・

 

昨年までの調査で、私はこのブツブツ川には日本一の項目が4つあると提案している。

1.日本一短い距離の法指定河川 (これは、公的データー)

2.日本一少ない流域面積 (私見)

3.日本一きれいな清流 (私見)

4.日本一源流がはっきりしている(私見)

 

今年のゴールデンウイークでも観光旅行で立ち寄ったので、いろいろな調査を勝手にしてみよう。

まずは、ぶつぶつ川を愛でる事にする。写真右側が最上流で、左側が最下流である。最下流は粉白川と合流している。

 

 

河川方向に撮影してみる。右岸側はブロック積で、左岸側はほんの少しの憩いの広場だ。

右岸側の流域面積を0とすると、左岸側は幅20m程度。よって、13.5m✕20m=270平方メートルが河川の流域面積ではないだろうか。以上より、ぶつぶつ川は日本一少ない流域面積と言っても間違いではないのではないか?ただし、伏流水の流域面積は不明なので除いている。

 

 

河川の源流は、ここ。伏流水が噴出しているのが確認できる。日本で一番、源流がはっきりしている事に異存は無いでしょう。

 

 

それでは、ぶつぶつ川が本当に13.5mなのか証明してみよう。

 

 

JIS1級のスケールで計測してみる。計測長さが5mなので分割して測る。

5m+5m+3.5m=13.5mで粉白川の護岸に至った。これで、河川延長13.5mにウソ偽りが無いことを証明できた。

 

 

続いて川の断面と流速を図ってみる。平均川幅は1.4m、水深は0.1m、流速は0.5m/秒であった。源流が小さい割には、流速が早い。源流以外の河川全体で伏流水が湧き出している可能性が高い。

 

 

続いて、水質を調査する。源流に備え付けられている飲料用の柄杓を使用して水を採取して計測する。

 

 

昨年の計測結果と、今年の計測結果を比較してみる。

 

ぶつぶつ川及び周辺の水質調査(2018年8月調べ)
場所 PH 濁度 電気伝導度 水温
ぶつぶつ川 6.86 0.5 133.4 18.8
粉白川(上流) 6.96 6.5 0.441 20.5
粉白川(下流) 6.99 5.0 0.451 19.6
プール 7.48 2.0 50.8 30.8
(排水基準) 5.8~8.6 25以下 参考値
         
ぶつぶつ川及び周辺の水質調査(2019年5月調べ)
場所 PH 濁度 電気伝導度 水温
ぶつぶつ川 7.06 12.3 84.2 17.1
粉白川(上流) 6.72 12.5 0.238 15.9
粉白川(下流) 6.85 13.2 0.403 17.0
粉白川(河口) 7.28 14.8 0.400 17.0
(排水基準) 5.8~8.6 25以下 参考値

 

 

上記の結果から導き出せること

 

1.ぶつぶつ川は、濁りがほとんどない清流といえる

2.水温が夏と春で変動が少ないので伏流水が原水といえるのではないか

3.電気伝導度は、地下水系統の異なる水の判定に使うが、これによるとぶつぶつ川と粉白川は全く異なる水源から発生していると推定できる。→要は粉白川とぶつぶつ川は異なる河川である証明

4.河川延長は13.5mで間違いなかった

 

今回の調査の結論(3年間の計測結果)

日本で一番短い「ぶつぶつ川」は、延長13.5mで間違いない。その水質は汚れが皆無で奇麗だといえる。

この川は、所詮本流の川の付属品じゃないとのご意見があるだろうが、水源地が異なる以上は、同種の川とは言えないと思う。

以上により、「ぶつぶつ川」は日本で一番短く、日本有数の清流と言い切っても間違いとは言えない。

 

あくまで、個人の意見であり、根拠はありません。おまえ暇やなあ?との意見には甘んじてお受けいたします。