驚愕!群馬県庁土木課の超神三田敦…良い子のヘミシンク教室♪NO33 | ヘミシンクピンポンパン

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ヘミシンクと幽体離脱体験記

 

 

数年前、《実は私は神より波動が高いのです》と言い始めた人がおり、私は平静を装い《ほ~それは凄いですねェ》と話しを合わせておいたが心では唖然としていた。しかもこの男は神など足元にも及ばないほど無限に高い波動を持っていると平然と言い切るのだ。それは白昼、酒も入っていないカフェでの出来事だった。

(続く)

 

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《良い子のヘミシンク教室♪…驚愕!群馬県庁土木課の超神三田敦NO33》

この人物は、日月神示教の信者で仕事の片手間にロッド鑑定をやっており通称Mさんと呼ばれていた。群馬県庁土木課に務める天下の公僕であり、私などが足元にも及ばない高学歴と高い知性、そして常識良識の持ち主で本名を三田敦といった。

 

そんな立派な人物がいったい何を言い出すのかと私を大いに慌てさせたが、きっと悪魔の波動は神より高いのだろうと、今では私はそう思うことにしている。そうであればそれなりに筋も通りそうな気もする。

 

自分で自分のロッド鑑定をするとロッドの先端は大きく振れ始め、それは無限に高い波動を示しているのだと彼は胸を張って、自信たっぷりに得意げに自説のロッド理論を披露してみせるのだ。そんなふうにして三田敦は彼のロッド鑑定の技術の凄さを自慢するのだった。

 

《神など大したことはない》《私の波動は無限に高いのだと》…と酒もない真夏のカフェで、一杯のアイスコーヒーを飲みながら、そんなことを私に熱っぽく語り、私は氷で冷えきったグラスにしたたる水滴を見つめながら、背筋に冷たい汗が浮かび上がるのを感じていた。

 

仮にそれが正しいのであれば…わざわざ人に語る必要があるのだとしたら…その告白、それとも放言だろうか?そのような驚愕の《事実を》理解できる限られた人物にすべきところを、わざわざこの神より偉大な、宇宙最強の男、無限の波動を持った《超神》三田敦は私を選んだのだ。

 

ところが私の波動があまりにも低いがために…何しろこの神より偉大な三田敦のロッド鑑定によれば、私の波動は平均レベルなのだそうだから…その三田敦大先生様の超神理論を理解せず、そして今もその高邁な神を超えるロッド鑑定が理解できずにいるのだ。

 

無限の男、三田敦は反応の鈍い私に苛つき、今にも噛みつかんばかりの剣幕で私を《説得》にかかり、真剣そのものだった。冗談や戯言でもほら話でもなく、その真剣さは病んだ狂気そのものだった。

 

おそらく彼もまた私と同様なメランコ人なのだろうが、放言やハッタリ、それに妄想は相手を選んで話さなければいけない。三田敦は自分を特別であり、選ばれるまでもなく特別なのだと思いたかったのだ。

 

私のような生来の凡人にとって、神に選ばれたと思い上がるだけでも相当重大事だが、三田敦は自分のことを神より偉大だ、神を創造したのは自分であるとまで言い張るのだ。彼は真からそう思いこみ、昼も夜もロッドを握りしめては、自らにそう言い聞かせているようだった。

 

そしてある時その自慰行為だけでは、ついに我慢できなくなってしまったのだ。彼は私を呼び寄せ《特別》であると認めさせ、さらに私に対して《特別な存在》であると私の口から言わせたかったのだ。

 

なんと念のいったこと!!このとき私の日常はすさまじく忙しかったのだが、この群馬県庁の公務員様の出張に合わせて、なんとか時間をやりくりしてはるばる出向いたというのに、行ってみればいきなりこんな調子なのだ。

 

自分が特別であるならば、それを人に向けて主張するのではなく、特別であることを示さなければいけない。それが常識と分別を備えた大人というものだ。床に寝ころび手足をばたつかせ、子供のように泣きじゃくり《僕は特別~》と喚き散らすのは、あまり格好の良いものではない。

 

特別であることを実際に示して見せることができる人を《特別》というのだ。駆けっこで一番早いとか、一番遅いとか、町内カラオケ大会で一番うまいとか、ドはずれて下手とか、商店街で一番もてるとか、村で一番テニスがうまいとか…etc。せめてその程度であってほしいが、もしや理由もなく《特別に選ばれた》と言いたいのだろうか?

 (続く)

マサト