産業労働企業委員会にて「とちぎビジネスAIセンター」を視察。


 

埼玉県経済が将来にわたり成長・発展を続けていくためには、新たな産業の育成に繋がるイノベーション支援や、企業の生産性向上に向けたデジタル化の支援が必要であります。

 

AI・IoT技術の導入支援について、栃木県産業の持続的な発展と「Society5.0」実現の加速化を図るため、栃木県内企業におけるAI等の導入・利活用を支援する拠点が同センターなのです。



 

予約無しでセンターに行ってAI技術を体験し、技術の導入に対する個別の相談にも無料で対応してくれるので、AI・IOT等の活用やDX対応などによって人手不足解消に向けた仕事の合理化、イノベーションを考えている中小企業の方々が気軽に立ち寄って、会社の課題解決と持続的発展を支援してくれる大変ありがたい施設なのです。

 

いくつか体験させていただき「外観検査ソリューション」では、人間の目に変わって瞬時に不良品を検出したり、「AIZE」という顔認証と自動検温システムでは、カメラから送られてきた画像から、来場者数、性別、年齢、リピーター、感情などを分析・可視化し、スーパーなどでどういった商品が何時ごろどの年代の方に売れているかをデータ化出来るというものでした。




また「AIよみと~る」では、手書き書類や帳票の文字読取を行い、データ化するAI技術を使ったOCRサービスです。

大量の書類のデータ化により帳票処理業務の稼働削減が期待できるもので、我々政治の世界でも後援会名簿作成などでは手書きのものを人間が一々入力作業をする事が省かれ活用できるのではとの感想も持ちました。


 

いずれにしても、AI・IoT技術を積極的に活用していけば様々な分野で人手不足の解消やデータ分析による売り上げ増などが見込まれ、生産性を上げる中での経済発展が期待されるところです。


 

課題としては、まだ技術的には不良品の検査でも写真撮影によってなのですぐに完璧になる訳でなく、不良品の定義をしっかり学習させながら精度を上げなくてはならない。顔認証も私がアップで映ったら70代女性となって(何でやねん!)いたりする事もあるので、人間が修正してAIに学習をさせなければいけない部分もありました。

 

また、せっかく体験や相談を企業側が受けても、設備投資するコストを考えると躊躇されたり、最高責任者である経営者の理解が無いと決断には至らないなど、イノベーションを進めていくにはまだまだ資金繰りの問題なども含め一筋縄ではないとも感じたところであります。

 

我が埼玉県でも川口や熊谷に「産業技術総合センター」があり、栃木県さんに引けを取らないサービスも行っておりますので、是非ともAI・IoTを活用しイノベーションを前向きに考えている中小企業の方は、ご活用いただければと思います。