経済・雇用対策特別委員会 視察二日目最終日。
 

本日は、石川県加賀市にある「石川樹脂工業株式会社」を視察。


 

同社はロボットを導入し、生産工程の自動化を図ることで、外国人技能実習生頼みから脱却し、さらに従業員のリスキリング(次世代の働き方に向けて新しいスキルを身につけること)を行うことで、AI・ロボットを活用したものづくりや自社ブランドの創出など、DXを推進してわずか数年で生産性を1.9倍に上げるなど高い成果を上げております。
 

また、「デジタルマーケティングのリスキリング」も行っていて、Amazonを通してのネット販売の担当者も、従業員の適性を見抜き、万全のサポート体制でリスキリングを実施したところ、3か月ほどでAmazonでの売り上げは3倍まで増加し、月商は1,000万円を超えるなど、大きな成果を上げています。
 

昭和22年創業の先代からの会社を守り続けていた現会長の石川章さんも大変立派な方ですが、石川さんの三男で専務取締役のCOO(最高執行責任者)石川勤さんが会社を継承しCOOに抜擢されてから、一気に売り上げや生産性が上がるようになりました。




石川COOは、東京大学工学部卒業後、世界最大の消費財メーカー Procter & Gambleに入社し、約10年間勤務。主に、経営戦略、経営管理、財務会計などに従事。日本での数年間の経験後、シンガポールに転勤。アジア全体の消臭剤・台所用洗剤の経営戦略に携わる。その後、帰国し日本CFOの右腕として、従事。“自分の手で、ものづくりをしたい”と一念発起し、お父様の会社を継ぐ事を決意したそうです。


 

AIを活用し、できなかったことができるようになるという実感を社員に持ってもらい実践、業務改善をして欲しいという狙いも社員に浸透。
 

COOが提唱するプロジェクトを通じ、Googleフォームで入力した日報を、Googleスプレッドシートとの連携したSlack(ビジネス用メッセージアプリ)に飛ばすアプリや、notion(高性能メモ・ノートアプリ)の議事録を要約してSlackに飛ばすようなアプリなどを社員が自分たちの手で作り上げてくれるなど、社員も進んでリスキリングの成果を発揮。


 

非接触で在庫管理をする仕組みなど、大掛かりな仕組みのDX化も現在進行形で進めている皆様の取組には、驚かされると共に感動すら覚えました。


 

COOが会社に入ってから、昔からいた従業員とは多少色々とあり、ついていけない方もいらっしゃったようですが、まさにリスキリングによるAI・ロボットを活用やDX化の推進で十分な成果を出し、さらに進化を続ける「石川樹脂工業株式会社」。
 

当然、売り上げの上昇と共に社員の給料も上がり、中小企業もAI・ロボット化を進め生産性を上げれば、景気が厳しい状況でも十分成長出来る現場を目の当たりにし、本物の凄い会社を久しぶりに視察する事が出来ました。

「石川樹脂工業株式会社」のやり方がしっかり広まれば、埼玉県内の中小零細企業もまだまだ成長出来ると実感した次第です。