2022年は北欧(スカンジナビア)の
ホラーが席巻しそうです。
1月のサンダンス映画祭で上映され、
フランスのジェラルメ国際映画祭で
グランプリを受賞した、フィンランドの
静謐でビザールでメルヘンチックな
ボディ・ホラー『ハッチング 孵化』。
そして、昨年のカンヌ国際映画祭で上映された、
『テルマ』『The Worst Person in the World』
(オスカー脚本賞ノミネート!)の脚本家でもある
エスキル・フォルト監督の、ノルウェイの
ミステリアスなホラー『The Innocents』。
両作品ともユニークで印象的な、北欧らしい
透明感と空気が共通したアートホラーですが、
特にリリカルな『The Innocents』は静寂の中に
ただならぬ緊迫感を漂わせ、じわりじわりと
主人公たちが持つ隠された秘密をさりげなく
明かしながら、無邪気かつ恐ろしくダークな
展開を見せるクレバーな演出が冴え渡っていました。
キッチュでカラフルな北欧の闇はかくも深いのです。