Just for a Day: 小林真里ブログ

Just for a Day: 小林真里ブログ

ニューヨークと東京を拠点に活動する映画監督/映画評論家 小林真里(Masato Kobbayashi)です

今夏アメリカで公開され、スマッシュヒットを記録した

二本のホラー映画といえば、

『Scary Stories to Tell in the Dark』『Ready or Not』

両作品とも、期待通りなかなか良質なホラーでした。

 

今回は、まず前者について。

 

ギレルモ・デル・トロがプロデュースした

『Scary Stories~』は、1981年から1991年にかけ

アメリカで刊行された児童向けの短編ホラー小説の映画化。

 

監督を務めたのは、

『トロルハンター』『ジェーン・ドウの解剖』の

ノルウェイ人フィルムメイカー、アンドレ・ウーヴレダル。

 

1968年のペンシルヴァニア州の田舎町ミルヴァレーを舞台に、

地元では有名な幽霊屋敷の中でティーンエイジャー3人が

古びたホラー短編集を発見したことで、現実を超越した

地獄の恐怖体験に巻き込まれていくというストーリー。

 

物語的には、ちょっと『DEATH NOTE』と

『ファイナル・デスティネーション』を足したような作品だが、

子供が主人公で広大な農地が広がるアメリカの田舎町が舞台という

スティーヴン・キングで「ストレンジャー・シングス」で

『IT』を連想させる。

 

が、決して青少年向けというわけではなく、

屋内外の静寂な暗闇という空間の恐怖と

ショック描写を活かしたサイコロジカルなホラーでありつつ、

お楽しみの案山子ほかモンスターたちの造形も動きも

なかなか秀逸で、視覚的にも楽しい。

ややダークで切ない青春物語としても成立している。

 

疑問だったのが、主人公たち登場人物がみんな魅力に欠ける点で、

そこは田舎の凡庸で平均的なキャラクターを

等身大にリアルに体現したのかもしれないが、

せめて主演の女の子だけももう少し可愛くても良かった気が。

 

(ちなみに、トロント国際映画祭で鑑賞したSFサスペンス

『The Vast of Night』の主人公もティーンの冴えない女の子で

同じくメガネだった。1950年代のニューメキシコが舞台ですが)

 

劇中の冒頭、ドライヴインシアターで上映されているのは、

この映画の舞台と同じ1968年に公開され、ピッツバーグで製作された

ジョージ・A・ロメロ監督の『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』。

 

まさかのロメロ・オマージュだが、ジム・ジャームッシュの

『The Dead Don't Die』における同作オマージュよりも

当然、愛がこもっている。

 

2020年には日本公開されるかな?

 

 

 

ジュリアン・ベイカーが昨年、

SUB POPからヴァイナルオンリーで

リリースした最新シングル

「Tokyo」と「Sucker Punch」が

ストリーミングに登場。

 

来年あたり、ニューアルバムがリリースされるか?!

 

 

本来なら今頃フランスで新作の撮影の準備を

進めていたはずですが、プロデューサーが超多忙で、

なかなかスケジュールが確定せず。

 

こうなるなら、韓国の釜山映画祭に行けばよかったな、

ともちょっと思ったのですが、

その間に脚本を改稿しつつ、磨きをかけて、

日本でやれることを、最善の準備をするのみです。

 

まあ、映画製作は遅れる、待つのが当たり前で、

フランスの友人監督も二人、予定より

クランクインが半年ぐらい遅れることになりました。

映画監督とはかなり特殊な仕事だよなあ、

と改めて感じている次第です。

 

再来週には行けるはずなのですが、はたして。

 

アイルランド出身の5人組、Just Mustardに最近ゾッコンです。

The CureやFontaines DCのオープニングを務めUKで注目を集め、

今後ブレイクが必至なバンドですが、

My Bloody ValentineやSlowdiveのファンは要チェック。

 

 

 

 

Chromaticsのニューアルバム「Closer to Grey」が

いきなりドロップされましたが、

ちょうどヨーロッパツアーが始まったので、

やはりそういうことか、と合点。

まだ数回しか聴いてませんが、

相変わらずの80'sなきらめきのシンセポップ。

悪くないです。

ジャケットはイタリアのジャーロ風味。最高。

 

 

Angel Olsenのニューアルバム「All Mirrors」も

届いたのですが、少しスケール感が増し、壮大に壮麗に飛躍した印象。

透明感溢れる、ヴォーカルの表現もこれまでと一味違います。

どんなライヴになるのかが気になるところ。

 

間もなく来日するMen I Trustの「Oncle Jazz」は、

ジャジーでムーディーでアーバンで、より洗練された

ミニマリストなポップの最新系で、昔のお馴染みのナンバーも

収録されてますが、かなり秀逸です。

 

Jenny Hvalの新作は傑作で、これはまた来日公演を

実現してほしいところですが、

これから聴くChastity Beltのニューアルバムも期待してます。

 

この秋は、びっくりするような豊作です。

 

 

帰国後、あっという間に二週間弱が経過しました。

 

父の一周忌で田舎に帰省したり、ミーティングをしたり、

脚本を仕上げていたのですが、

今も時差ボケ効果で早寝早起き継続中。

 

そ合間に、映画やTVシリーズも観ていたのですが、

Netflixの「アンビリーバブル」は週末に一日で全部鑑賞。

 

非常にパワフルでタイトな緊迫感溢れる

実話ベースのクライムドラマで、

今の時代らしく、敏腕の女性刑事二人がタッグを組んで

用意周到で極悪非道な連続レイプ犯を追う、というストーリー。

 

主演のケイトリン・デヴァーは青春コメディ『Booksmart』

での繊細ながら地に足が着いた演技も秀逸だったのですが、

今回はさらに印象的でブラボーでした。

 

 

あとは、ジム・ミックル監督のSFサスペンス映画

『月影の下で』もNetflixですが、これは

『ターミネーター』が明後日の方向に行ってしまって

まったく収集がついてない、メイクセンスではないちょっと珍品。

ミックルの『肉』や『コールド・バレット』は素晴らしかったのですが。

 

来週はいよいよ、ヴィンチェンゾ・ナタリ監督の

『In the Tall Grass』がドロップされます。楽しみ楽しみ。

 

今はAmazonプライムで、先日発表された今年のエミー賞を

席巻した「フリーバッグ」を鑑賞してます。

ややブラックでダークで

過激な英国風ニンフォマニアック女性の痛快コメディ。

 

映画館では、ジェームズ・グレイの『アド・アストラ』を観ましたが、

意外とスペクタクルなSFドラマに仕上がっていて、

視覚的には楽しめました。

 

トロント&バンクーバーの出来事を書く前に、ひとまず近況でした。

 

 

 

 

昨日、カナダから戻りました。

 

今年のトロントでは、一週間で40本の新作映画を鑑賞。

二つの映画祭パーティに参加し、

友人のヴィンチェンゾ・ナタリのお家に遊びに行き、

ライヴも一本観た(Hatchie)ため、

なにもなければ、あと3本か4本は観れたのですが。

 

なかなか収穫が少なくなかった今年のトロントでしたが、

ベスト10を挙げるとこんな感じです。

 

『Portrait of a Lady on Fire』

『Deerskin』

『Parasite』

『The Painted Bird』

『Greed』

『The Other Lamb』

『A Hidden Life』

『Ford v Ferrari』

『Joker』

『Jojo Rabbit』

 

上位二本はなんと、フランス映画。

しかも、両作とも主演の一人はアデル・ヘネルという偶然。

 

ペドロ・アルモドバルの『Pain and Glory』と、

サフディ兄弟の新作『Uncut Gems』は

残念ながら見逃しました。

 

これは辛くて途中退出しようか、と悩んだのは、

リズ・アーメッド主演の『Sound of Metal』、

オリヴィエ・アサイヤスの『WASP Network』、

ナタリー・ポートマン主演の『Lucy in the Sky』、

フランスの青春ドラマ『Pompei』など。

 

深夜のジャンル映画枠「ミッドナイトマッドネス」の作品は、

10本中6本鑑賞しましたが、リチャード・スタンレーの待望の新作

『The Color Out of Space』以外はめぼしい作品がなく。

インディのジャンル映画は、なかなか受難の時代です。

 

ニコラス・ケイジのキャンプでオーバーザトップな、

過剰に大仰な演技が終始披露される、80'sテイストの

『The Color〜』も正直、ちょっと期待はずれではあったのですが。

 

レビューなどは写真とともに、また後日アップする予定です。

 

 

 

 

さて、トロントに出発します。

秋恒例、北米最大の映画祭、トロント国際映画祭。

 

4年連続のトロント参戦ですが、

朝から深夜過ぎまで映画三昧、連日寝不足の映画マラソンが開幕です。

 

去年はあまり収穫がなく残念でしたが、

今年は厳密にリサーチし、慎重にチェックする作品を厳選しているので、

あまり失敗もないはず。

そうあることを願っています。

 

トロントには多くの友人がいて、再会が待ち遠しいのですが、

世界各国の映画人が集まってくるので、新しい出会いにも期待。

 

トロントの後には、バンクーバーに寄って、あの人に会ってきます。

 

 

 

 

カリフォルニア州のロングビーチで8月の3日と4日の
二日間開催された、ミッドサマースクリーム
 
僕は3日だけ参加してきたのですが、
世界最大のハロウィン&ホラーコンベンションということで、
会場に着くと目眩がするような長蛇の列に絶句。
 
会場は、幕張メッセのようなコンベンションセンターでしたが、
入場者は1万人や2万人はいたのでは?!
ホラーコンベンションといっても、そんなに混雑しないだろう。
と高を括っていたら、甘かった!
 
会場に入ると、350を超えるブースが設けられており、
他にもパネル会見やイベントが数多く開催されている。
ブースは、ホラー関連のTシャツやおもちゃ、書籍、コミック、
置物や小物、DVD、コスプレ用の衣装、
ハロウィングッズなど種々様々。
 
ホラーコンベンションでお馴染みのホラー関係の俳優や監督など
ゲストのサイン会ももちろん行われていたが、
これはなかなか地味な顔ぶれで、あまり混んでいませんでした。
唯一長蛇の列ができていたのが、エルヴァイラこと
カサンドラ・ピーターソン。
 
で、この広大な会場には裏会場もあって、
そちらはダークゾーンともいうべき、
全体が闇に包まれていて、ダンス大会が開かれていたり、
昔風の趣のある映画館があったり、バーがあったり、
大人の遊園地的な雰囲気で、
なんて奥が深いコンベンションなんだろうか、と感銘を受けました。
 
体験型のイベントももちろんあって、僕は現在全米公開中の
『Ready or Not』の部屋で、映画のストーリーに沿った
鬼ごっこに参加して、隠れる時間も場所もあまりなく、しかも真っ暗で
中がよく見えないこともあり、すぐに見つかったしまったのですが、
映画のTシャツとB全ポスターをプレゼントにもらえて大喜びでした。
 
あと、個人的に気に入ったのは、
『悪魔のいけにえ』ミュージアム。
 
会場内には、かなり完成度の高い気合の入ったホラーコスプレを
した人がたくさんいて(『ミッドサマー』のカラフルな花の
コスチュームを着込んだ女性二人は凄かった)、
みんなお互いに写真を撮りあったりしてました。
ホラー版のコミコン、もしくは一足早いハロウィンというべきか。
 
会場の外にはフードトラックがたくさん並んでいて、
こちらも賑わっていたのですが、
コンベンションセンターの目と鼻の先の広場では
たくさんの出店が出ていて、多くの人で賑わっていました。
 
ホラー映画ファン、というよりは、ファッションやスタイルも含め、
ホラーというカルチャーを愛する人たちが集結する一大イベントなのだなあ、
と感動した次第です。
 

 

クエンティン・タランティーノ監督、
『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』が
昨日から公開となりました。
 
以前も書いた通り、僕は全米公開時に
ハリウッドでこの映画を鑑賞してきたのですが、
劇中に登場するシネラマドームや
メキシカンレストラン「El Coyote」、
さらにはプロモーション用のビルボードやポスターの
写真を撮影してきたので、ここでまとめてご紹介。
 
ちなみに、
QTが所有する「ニュービバリーシネマ」では、
連日この映画が35mmプリント版で上映され、
ソールドアウト続きの大盛況でした。