小林真里が選ぶ2022のベスト、
映画&TVドラマ編。
今年はカンヌもヴェネチアもトロントも、
メジャーな国際映画祭はほとんど
パンデミック以前に近いほぼ完全な形で
華やかに開催され、多くの新作映画が
お披露目になりました。
しかし、全体的に見ると、ハリウッド映画を中心に
まだパンデミックの影響を引きずっていたのは
明らかで、特にメジャー作品の公開本数は
少なかった一年でした。
もちろん、TVシリーズの製作本数は圧倒的に
増えているので、そちらにビジネスが移行しているのは
否定できませんし、今後もこの傾向は強まるでしょう。
興行面ではアメリカだけではなく世界的に、
メジャーな大作の一部が大ヒットして
インディペンデントの作品、アートハウス系の作品が
大いに苦戦しており、10年前なら製作資金が集まり、
余裕で製作できていたプロジェクトも、
今ではかなり実現が難しくなっている苦しい状況です。
個人的には500本以上の映画を今年も鑑賞しましたが、
10年後にも傑作といえるであろう作品には
ほとんど出会えませんでした。
そんな中で1位と2位に選んだのは、偶然にも韓国映画。
1位は、カンヌで観たパク・チャヌクの
天才的なマスターワークが光る、クレバーでトリッキーな
クライムミステリーにして業の深いラヴストーリー
『別れる決心』。
2位は釜山国際映画祭のリアクションの良い
満席の大観衆と一緒にスクリーンで鑑賞した
『20世紀のキミ』。
90年代に青春を過ごしたビデオ・ジェネレーションの
心を射抜く、甘く切なく美しい、極上の青春ラヴストーリー。
コミカルな要素が強くクレバーでセンスが光る逸品でした。
英国を代表する歴史的な映画雑誌「Sight & Sound」の
11月号は、表紙&巻頭大特集が韓国映画でしたが、
2023年も韓国映画がリードするのか?
それでは良いお年をお迎えください!
1. 別れる決心 Decision to Leave
2. 20世紀のキミ 20th Century Girl
3. The Innocents
4. アフター・ヤン After Yang
5. パリ13区 Paris, 13 District
6. 西部戦線異常なし All Quiet on the Westrn Front
7. EO
8. Next Sohee
9. ザ・メニュー The Menu
10. エヴリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス
Everything Everywhere All at Once
11. ハッチング -孵化- Hatching
12. ファイブ・デビルズ The Five Devils
13. イニシェリン島の精霊 The Banshees of Inisherin
14. フェイブルマンズ The Fabelmans
15. 逆転のトライアングル Triangle of Sadness
16. The Fallout
17. The Night of the 12th
18. あのこと Happening
19. RRR
20. Return to Seoul





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