『ザ・レイド』ギャレス・エヴァンス製作のTVシリーズ「Gangs of London」遂に公開! | Just for a Day: 小林真里ブログ

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映画監督/映画評論家 小林真里(Masato Kobayashi)です

『ザ・レイド』シリーズの監督、ギャレス・エヴァンスが

クリエーターを務めたイギリスのTVシリーズ

「Gangs of London」がUKで公開されました。

 

 

ロンドンを舞台にしたギャングたちの抗争を描いた

クライムアクションドラマですが、全9エピソード。

 

ギャレスが2エピソードの監督を、

『死霊館のシスター』『ザ・ハロウ』の

コリン・ハーディが4エピソードを、

そして僕の監督作『BEYOND BLOOD』に

出演してくれた、ザヴィエ・ジャン

(『コールド・スキン』『ヒットマン』『フロンティア』)

が3エピソードの監督を、それぞれ務めています。

 

僕は昨年5月に、サウス・ロンドンで同シリーズを

撮影中だったザヴィエの元を訪れ、

三日間に渡りセットを見せてもらいました。

 

わりと広い一軒家を貸し切っての撮影でしたが、

キャストは主役のジョー・コール(『暁に祈れ』)、

ミシェル・フェアリー(「ゲームズ・オブ・スローンズ」)、

ブライアン・ヴァーネル(『ダンケルク』)がいて、

彼らの演技とザヴィエの演出を間近に見ていたわけですが、

大変勉強になりました。

 

今までにも、『サボタージュ』や『スプライス』など

何本かの海外映画のセットビジットに行きましたが、

その時はライターという肩書きであり、今回は監督という立場で、

長編の劇映画を撮ることを想定し、イメージしながら

現場を体験したので、結構頭も使いましたが、

非常に刺激的で、三日間で多くのことを吸収できたと思います。

 

ザヴィエの監督術のみならず、現場での姿勢も見ることができて、

本当にありがたかったですし、彼にはお世話になりました。

UKのセットは初めてだったので、新鮮でしたし、

現場にいた多くのスタッフたちもみんな温かく迎えてくれました。

 

キャストの、主演のジョーもミシェルも演技力はすば抜けており、

心底圧倒されたのですが、二人とも人柄も地に足が着いた

本当にナイスな人たちでした。

 

特に僕は撮影の合間に、ベテラン女優のミシェルと触れ合う

機会が何度かあったのですが、すごくエレガントで気品があって、

それでいてフランクでチャーミングな素敵なレディでした。

映画人、俳優といえど、やっぱり人間性は非常に重要だな、

ということを再認識した次第です。

 

あとは、地下室の拷問シーンの撮影が特に印象に残っています。

なかなかショッキングなホラーシーンで、

撮影監督も他のスタッフも「気持ち悪い」「おぞましい」と

げっそりしていたのですが、ザヴィエは嬉々としており、

こいつさすがクレイジー・・・と感嘆した次第です。

僕も撮影の合間に、拷問台の小道具で吊るされる場面を

やらせてもらったら、みんな喜んでいました。

 

僕はまだ「Gangs」は未見なのですが、

見るのが楽しみでたまらないです。

 

これとは別に、僕の別の友人が脚本を執筆した

イングランドのTVシリーズ「Little Birds」に、僕から名前を取った

キャラクターが登場するのですが、その話はまた別の機会に。