裸足になって Houria | マサkのブログ

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●裸足になって フーリア

舞台はアルジェリア、生きる希望を失った女性の再生の物語。

予告編並みのネタバレがあります。ご注意ください。

一流バレリーナを目指すフーリアは、男に襲われ、大怪我を負いバレエを断念することになり、そのショックで喋ることが出来なくなります。失意のフーリアに声をかけたのは、ろう者のグループの女性たち、彼女たちにダンスを教えることになり、フーリアは徐々に変わっていきます。と、書けば「CODA あいのうた」+「フラガール」のような心温まるヒューマンドラマかなと思いますが、この映画はもっと厳しい内容です。まず、アルジェリアの現状をしっかりと踏まえなければなりません。まだまだ残る戦争の傷跡、男尊女卑社会、不安な社会情勢や治安、貧富の差、違法亡命者など、安定していない国の事情が、多くの女性たちを不幸にしています。フーリアが声を失ったのは、届かない女性の叫びの象徴だと思います。いろいろな事情を持つ女性たちが、ダンスで自分を表現していく。そんな女性たちを応援したくなる映画です。主人公の名前フーリアは「自由」という意味があるそうです。「裸足になって」は、身に着けたものを取り払っての意味かと思います。フーリアと演じたリナ・クードリーは、とても綺麗でダンスも踊れる素晴らしい女優です。

2023年7月23日(日) なんばパークスシネマ

 

監督 ムニア・メドゥール

出演 ルナ・クードリー  ラシダ・ブラクニ  メディア・カシ