まさかのご縁 台湾のテノール歌手 鄭又瑄さん | バリトン 井上雅人

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昨日、偶然予定が空き、町田にて開催された「鄭又瑄&門脇麻里子デュオリサイタル」を拝聴してきました。

 

海外出身で日本在住の演奏家は今までにも出演しましたが、海外で活躍する人を招集するのは初とのことでした。

ご夫妻での演奏ということもあり二重唱も息が合い、素敵なコンサートでした。

門脇麻里子さんはしっとりとした歌声で聴き心地もとても良く、容姿も華があり追っかけのようなお客様もいらっしゃいました。

鄭又瑄さんは日本人にはなかなか出せない非常にパッションのある演奏。

高音の張りのある歌声も相まって客席を非常に盛り上げていました。

 

終演後、公演のことを投稿したところ知人からコメントがあり、ある事実が発覚しました。

 

2010年、僕の海外での初の公演となった上海万博での「第九」バリトンソロ(その時のテノールはシンガポールの歌手 メルヴィン・タンでした)。

(その後も上海ではデュトワ指揮の「サロメ」で出演しましたが、街並みがかなり変わっていてびっくりでした)

なんとこの時に、当時高校生だった鄭又瑄さんが合唱で乗っていたとのこと!!

そんな偶然が、、、!とただただ驚くばかりでした。

この公演自体も、あるご縁で偶然に決まったものでした。

 

すぐ鄭又瑄さんとメッセージのやり取りをしたところ、その当時のことも覚えているようでした。

僕のことは当時は現地の歌手がソロを歌っていると思っていたようです笑

超大編成のオーケストラでの第九、今でも覚えている思い出の公演です。

 

「縁」に心から感謝しています。

 

 

追記

 

実は上海万博での公演には他にも「縁」がありました。

ドイツの名ピアニストヴィルヘルム・ケンプは作曲家でもあり、その作品のご縁で中国で活動されている指揮者の山路様と繋がり、そのご縁から第九へと繋がりました。ケンプから上海万博に繋がるとは夢にも思いませんでしたが、本当に素晴らしい縁に感謝しています。

 

そして上海に渡る直前、日本でオペラ公演に乗っていた時に人口の雪(プラスチック的な?)を降らせる演出があったのですが、その時の埃?で鼻をやられてしまい、唯一時間のある日に空いている耳鼻咽喉科に飛び込んだのが、今年8月にオープンした白金音楽堂のオーナーでもある耳鼻咽喉科の望月先生だったのです。その時に丁寧に診てくださったおかげで、上海の公演も無事終えることができました。

とにかく、縁の重なる公演だったことには違いありません。