ALS闘病術③ 未来のために今準備出来る事。

皆さん皆さん、こんにちは!

WITH ALSの武藤 将胤です!

 

今日はあいにくの雨ですね。雪予報も出ているので道中気を付けて行きましょうね!

今日はこの連載企画、ALS闘病術③をお届けしていきたいと思います!

 

 

ALS闘病術③未来のために今準備出来る事は先手先手で行動する。

ALSになって未来を想像するというのは、確かにとても怖いことです。

僕もALSの診断を受けた当時、この先歩けなくなり、手が動かなくなる。大切な人達と話せなくなってしまう。

そんな恐怖を毎日感じていました。特に僕の場合、声を失う事に一番の不安を感じていました。

それでも闘病術②でお伝えしたように、出来なくなる事を憂うより、今出来る事に集中しようと決めて、これまでALSと共に歩んできました。

 

皆さんが災害対策で防災グッズを備えておく行為と同じように、

結果的に使わなかったとしても備えておくこと自体に意味があります。

その備えがあるからこそ、安心して生活出来て未来に進んでいくことが出来ます。

 

これまでのALSと共に歩んできた道のりを振り返ってみても、未来のために今準備出来る事は先手先手で準備しておくと、未来に希望を持って進むことが出来たなと感じています。

僕にとって象徴的だった出来事が、自分の声を未来に残しておくという準備でした。

 

今でこそ当たり前のように、視線入力したメッセージを自分の昔の声を元に生成した音声合成で読み上げ会話をしていますが、この環境を整えるのに長年準備をしてきました。

 

ALS診断を受けた翌年の2015年から様々な音声技術のリサーチを開始して、複数の音声合成のための録音や音声合成テストを繰り返して、2018年の5月には自分の音声合成が一通り完成していました。

そこから翌年の2019年の夏には、多くの患者さんが視線入力で自分の音声合成の声を使って話し続けることができるように、WITH ALS、オリィ研究所、東芝デジタルソリューションズの3社で、このサービスを実用化させました。

 

 

今振り返ってみても、僕が2019年の2月に気管切開手術を受けるという決断が出来たのは、

この声を残す準備をしていたことが、大きな安心材料になったのです。

 

どうかまだ発話が出来る皆さんは、ご自身の声を残しておくという準備をしてくださいね。

早ければ早いほど、鮮明な自分の声を残しておくことが出来ます。

コエステーションならiPhoneでの録音も可能なのでご自宅で無料で始められます!

自分の声って意外と自分だけのものではなく、大切な家族や友人達のためにも大きな喜びになるものなのだと実感してきました。

 

 

ALSになってから最初の僕のプロフィール写真。

この時には、未来のために今出来る事を先手先手で準備をするんだと決意していたように思います。あの時の準備のおかげで、今でも自分の声で発信を続けられています。

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どうか本当に必要な人達にこのテクノロジーの情報が届きますように!

 

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