TPP問題と社会保障(1)
まもなく実施される消費増税を目前にして、TPPの問題の影が薄くなってきました。
いろいろ書籍を読んでみると、TPPは日本社会にとっておかしくなることはあっても、よくなることは全くないと理解して間違いないでしょう。
マスコミも偏重報道で、コメや農業問題をクローズアップしていますが、何か魂胆があるのではないかと疑ってしまいます。
今回は、TPPの経緯を見ながら、社労士の領域である社会保障の問題に言及したいと思います。
今日は、まず経緯から。
TPPというのは、日米構造協議⇒年次改革要望書⇒TPPという経緯を辿っています。
今から遡ること4半世紀前の1989年、日米構造協議が始まりました。
アメリカは対日輸出を拡大し、対日貿易赤字を縮小することにより、アメリカ人の雇用を守ることが主目的でありました。
典型的な事柄としては、大規模小売店舗規制法の撤廃があります。
ウオルマートやトイザラスなど大規模小売店の出店規制を緩和し、彼らが日本に乗り込んできました。そして、結果として周知のように地方都市の駅前商店街が壊滅し、軒並みシャッター通りと化してしまいました。
1994年からは、日米経済包括協議の一貫としての年次改革要望書がアメリカから提出されるようになりました。
これは、アメリカの特定業界など利害関係者の陳情に基づいて、アメリカ政府が彼らの利益のために代弁しているようなものです。
阪神大震災の直後に、建築基準法が改正されました。これも、大地震に対応できるような基準を設けるのではなく、アメリカの材木業界が日本に進出しやすくするための改定であったようです。
要望書は、多岐に亙り、「通信」「IT」「医薬品・医療機器」「金融」「流通」などの規制や制度などの非関税障壁の撤廃を目指すことが目的です。
アメリカの要望に忠実に従ったのが、ポチ小泉首相といわれています。商法改正、会社法制定も行いましたが、その際たるものが郵政民営化です。
その後、2009年に、鳩山首相が年次改革要望書を廃止しました。
ところが、2010年に管首相がTPP参加表明しました。アメリカの圧力に耐えられなかったのでしょう。
ここからも、明らかなように、TPPとは、日米構造協議、年次改革要望書の延長線上にあることが分ります。
この続きは、また明日。