高年齢者雇用アドバイザーの役割 | 社労士のたまご 

高年齢者雇用アドバイザーの役割

ヒーコラとねじり鉢巻で2500字にまとめたのがこれ。


だだ長いので読まなくて結構です。


今後の活動の中で、自分の振り返りのために保存しておくためのものです。



1.企業における今後の高年齢者雇用の課題




(1)背景

日本社会を取り巻く環境の変化の中で、クローズアップされる問題が少子高齢化の急速な進展である。とりわけ高齢化については、世界に前例のない速さで進行し、世界最高水準の高齢化率となり、世界のどの国もこれまで経験したことのない超高齢社会を迎えている。現在、65歳以上の高齢者の総人口に占める割合は4人に1人となっている。更に2050年には、高年齢者の割合は40%になると予測されている。


 一方、少子化によって労働力人口が減少している。高度成長期のような右肩上がりの経済成長は望めないとはいえ、グローバル経済環境下において国際競争力をつけ、経済社会の活力を維持する必要がある。そのためにも、意欲と能力のある高齢者が経済社会の重要な担い手として活躍できるような社会の実現が必要不可欠となっている。



(2)企業における課題

前述の背景の下、2013年に高年齢者雇用安定法が改正され、企業は短期的には65歳までの雇用義務を担い、長期的には生涯現役社会に向けた対応が必要となってくる。


しかし、企業においてその必要性を認識しつつも、以下のような様々な課題を抱えていると思われる。



企業の高齢者に対する戦力化意識の浸透が不十分


企業において、高齢者を戦力化する意識がまだまだ根付いていない。高齢者はモチベーションが低く、新しいものには対応できないという企業側の先入観が拭えない。高齢者を65歳以上の者として年齢で区切り、一律に支えが必要であるとする従来の「高齢者」に対する固定観念が、多様な存在である高齢者の意欲や能力を活かす上での阻害要因になっている。


高齢者雇用管理制度が未整備

企業によっては、高齢法等関連法令が企業内で十分に熟知されておらず、法令に則した制度が未整備になっている。あるいは、多様な高齢者活用のための、自社に現状に合った高齢者雇用制度の構築に苦労している実態がある。


高齢者賃金制度が未整備

高齢者雇用の増加に伴う人件費の負担増が企業の悩みの種にもなっている。コストを効果的に抑制しつつ、現役社員と高齢者社員の双方の意欲を可能な限り引き出す評価制度や賃金制度の構築の糸口を模索している企業が多い。個人の事情や納得性に鑑みながら、職務・役割・就業形態に応じた賃金制度の構築が求められているにも拘らず、実現できていない。


高齢者の職務開発が不十分

高齢者の体力や能力と従事する職務の間にミスマッチが生じている。また、高齢者の従事する職務の確保に苦慮している企業も多い。新しい活躍の場の創出など社会参加の確保を推進し、高齢者の「居場所」と「出番」を作る必要性がある一方、組織の新陳代謝の停滞や若年者のモチベーション低下などとのバランスをいかに図るかが課題となっている。


高齢者の意欲と能力の維持・向上の必要性

高齢者が必ずしも高い勤労意欲や能力を具備しているとは限らない。生産性や競争力を低下させないためにも、生涯現役として働き続けられる社員作りが欠かせない。高齢者に対しても、勤労への意欲を高め、個人の雇用されうる能力を向上させるように図らなければならないことも課題として挙げられる。


2.高年齢者アドバイザーに求められる役割



(1)高年齢者雇用アドバイザーが目指すゴール


我々高年齢者雇用アドバイザーがその活動を通じ、最終的に目指す「ありたい姿」や「ゴール」を以下のように考える。近江商人の言葉に、買い手よし・売り手よし・世間よし、の「三方よし」という言葉が語り継がれている。我々の目指す姿は、企業よし、従業員よし、国・機構よし、の「三方よし」の状態の実現に貢献すべく支援活動を行うことである。



企業にとって


「生産性の向上(CS)」、「人間性の実現(ES)」、「社会性の確保(CSR)」をバランスよく実施することを通じて、企業の存続・発展を実現することが最終ゴールである。すなわち、()高齢者の特性を活かし、顧客のニーズに応じた財やサービスを提供して、顧客創造を図ることで生産性を向上する。 ()達成感や充実感や幸福感を醸成し、やる気の出る風土づくりを促進する。()社会の公器として法令を遵守するのみならず、人権に配慮した適正な雇用・労働条件を構築する、等々を通じて社会的責任を果たす。


高齢者を含む従業員にとって

高齢者の能力や意欲が十分に発揮され、収入のみならず、健康維持のため、生きがい、あるいは社会的な参画感を持つ、などのニーズを満たし、充実した人生を送る。


国、機構、日本社会にとって

高齢者が生涯現役を目指し元気に活躍し、高齢者世帯の家計を安定させることで、医療・介護等の財政負担を軽減する。それにより、社会保障の維持を図り、現役世代の負担を減らす。


(2)高年齢者雇用アドバイザーに求められる役割

高年齢雇用アドバイザーに求められる役割は、前述の最終ゴールに収斂すべく、各企業が自身では解決の糸口を見出せない高齢者雇用に関する問題や悩みを、経営者と一緒になって解決していくことであると考える。


また、アドバイザー活動の基本スタンスは、駅伝に例えるとあくまでも伴走車である。主体者としてのランナーである各企業に対して、並走しながらしっかり見守って状況を把握し、最新情報を提供し、適切な措置を施せるようなアドバイスをしていくことであると考える。そのためにも、相互の信頼関係の構築が不可欠である。信頼を確固たるものにするためにも、日々専門知識をアップデートし、傾聴・対話力やコーチング力、マーケティング力、コンサルティング力その他専門能力を研鑚しておかなければならない。



実際に果たさなければならない具体的役割については、短期と長期に分類される。


短期的な役割=高年齢者雇用確保措置の未実施企業への導入支援を実施する
・希望者全員65歳までの雇用確保措置を達成できるように支援する。



中長期的な役割=生涯現役社会の実現に向けて、企業ニーズに対応した相談・助言および企画提案を行う

・企業のニーズを引き出し、問題・課題を抽出する。

・企業診断システムツールを駆使して、企業にとっての課題や改善策を助言する。

・企画立案については、汎用化されたパッケージやモジュールではなく、当該企業の状況や風土に合ったカスタマイズした企画を提案する。



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