人事評価各論 その3(姿勢編)
今日は、人事評価の「姿勢」について考えていきたいと思います。
姿勢評価は、組織人マインド評価とか勤務態度評価、情意評価とも言われます。
定義としては、職務上の行動を加速(減速)させる、仕事への取り組み姿勢・意欲・努力度をいいます。
具体的には、「規律性」「責任性」「積極性」「協調性」等の評価要素に代表される社会的行動です。
個々の定義について、細かく言及するつもりはありません。運用のポイントだけ触れるにとどめたいと思います。
「規律性」は、規範やルールの遵守度ですが、指導しても直らない場合にマイナスする方がよいでしょう。
「責任性」は、最後までやり遂げる姿勢ですが、言ったことをやらなかったとしても、責任放棄であったかを見極めないといけません。
「積極性」は、能動的に行動することを期待している訳ですが、上司の期待値が高くなると、割り引いてみてしまいがちになるので、純粋に+行動を積み上げることです。
「協調性」は、組織の和、だけでなく、目標達成に向けた漏れ落ちのカバーという機能の発揮の観点も必要になります。
このような姿勢評価は、業績評価と同時に半期単位で行われることが多いようです。
ただ、一時期の成果主義の波とともに、コンピテンシーでの行動評価が導入されたことも一因となって、最近は、この姿勢評価を実施する企業も少なくなってきています。
また、業績評価と同時に実施することで、現場では業績評価の調整弁となっていることも否めません。
業績が芳しくない場合に、姿勢評価を良くつけることによって、底上げを図ったりするのですね。とりわけ、成果主義の振り子が振れ過ぎて、結果主義に近くなってから、その傾向が強くなったように思えます。
現場のマネージャーの心情も解らないわけではありません。しかし、処遇を見据えてしまっては、業績評価そのものが歪んでしまいます。
そこには、姿勢評価の基準の悩ましさも要因として包含しているのかもしれません。能力評価と違い、資格やグレードによって基準に差が出るというものでもありません。ルールの遵守の仕方が、資格によって異なるということは、ちょっと考えにくいところです。
人間誰しも仕事に対して真摯に取り組む、という前提に立てば、これらの姿勢評価はなくてもよいと思います。
それでも必要な企業には、工夫があってもいいのではないでしょうか。評価要素を空欄にして自分たちで選択させる、行動例を自分たちで書かせる等々。
目的は、組織が求める行動に向けて、どう行動変容させるかのマネジメントですから。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。