できる社員はやり過ごす
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これは、書籍の題名です。
- できる社員は「やり過ごす」 (日経ビジネス人文庫)/高橋 伸夫
- ¥630
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「やり過ごし」とは何か。
例えば、上司から突然資料作りを依頼され、「はい」と返事はしたものの、「あれはどうなっているのかね」と聞かれるまでは知らないふりをしておく、といったケースを言うようです。
優秀とされている部下ほど、上司からの指示・命令を上手く「やり過ごす」ことによって、時間と労力を節約し、日常の業務をこなしている。逆に、「やり過ごし」のできない部下は、言われたことをやるだけで、自分の仕事を管理する能力がない、とレッテルを貼られることが多いと筆者は説明しています。
日本人と言うのは、組織に忠実であり、上司の指示・命令には従うもの、といった従来の常識に従えばとんでもない話かもしれません。指示に従わない部下が出てくれば、組織の秩序維持が図れなくなるというのも道理です。
しかし、著者がアンケートを取った結果、「上司から指示が出されても、やり過ごしているうちに立ち消えになりことがある」という比率が、63.3%もあったという実態が浮き彫りになったそうです。
なんで、こんなことが起こるのか。要は、上司が「バカ殿状況」にあるということらしいのです。上司の知識不足、指示の目標が明示されていない、指示が単なる思いつきや独りよがり、指示の打ち上げ花火状態でいつしか立ち消えになる、等々。
こういった状況で、部下が「やり過ごす」ことによって、「上司の異質性・低信頼性が現場に噴出してしまうのを抑え、組織行動を安定化させている。」とまで語っています。
なかなか、説得力のある面白い本です。確かに、無能・ぼんくらな上司の下にいる部下の方がよく育つ、とも昔から言われてきました。「やり過ごし」は人材育成にとっても、必要悪なんでしょうね。
そこで、ちょっと気になります。昨年、2010年問題と言われました。「ゆとり教育」を中学時代から受けた“ゆとり第一世代”がはじめて新卒社員として入社しました。
彼らは「ETC型」とも呼ばれます。性急に関係を築こうとすると直前まで心の「バー」が開かないので、スピードの出し過ぎにご用心。IT活用には長けているが、人との直接的な対話がなくなるのが心配だそうです。
就職氷河期という荒波をまともに食らって大変だったと思いますが、彼らに上手な「やり過ごし」ができるのでしょうか。
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