人事評価(6) | 社労士のたまご 

人事評価(6)

製造業から流通業に転じた時に、一旦事業部の人事に配属になりました。その時に上司に対して、2つのことについて質問してみました。人事の機能と人事評価の目的です。間髪いれずに戻ってきた答えは、「機能?そりゃ決まっているだろ。予算を如何に執行するかだ。評価の目的?賞与と昇格に反映させることだよ。」私は、人事機能は人材の調達、労務機能は労働条件の改善と理解していたので、そのギャップに驚きました。評価の目的も期待した答えと違っていたので、現場の人たちにもこんな質問をしてみました。「あなた方はどのように自己評価するの。」それに対する答えの約8割は、「ほぼ満点で上司に提出するよ。上に行けばどんどん削られるだけだから。」


業種が違えばこれほどまでに考え方も違うのか、ということを思い知らされました。あくまでも処遇のツールであり、上司と部下の信頼感のないままに運用されて実態を垣間見ました。前職とは比べ物にないぐらい優秀な社員が山ほどいたのに、ベクトルがいろいろな角度を向いていて、総合力に結び付かないのも、さもありなんと思いました。でも、これが世の中の実情なのでしょう。


人事評価の最終の目的として処遇に活用することは当然ですが、最初から処遇ありきで運用すれば現実との歪みが生じます。人事評価は、マネジメントのツールという側面と処遇のツールという側面の二面性を持っています。そのどちらをもうまく機能させることが必要なのだろうと思います。具体的に落とし込むと、以下の2つになります。


(1) 社員一人一人の特性を捉え、強み・弱みを把握することによって、指導・育成点を明確にし、能力開発と人材活用を図る。

(2) 社員が発揮した力に対し、公平で納得のいく処遇を行う。



 日を改めて、其々の目的を掘り下げてみたいと思います。



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