【Bunnmei ブログ】

 

日本の植民地時代における慰安婦の動員には強制性がなく、日本の朝鮮半島に対する植民地支配が近代化に寄与したという主張が含まれた日本の中学校の歴史教科書が政府の審査を通過しました。これに対して、「親日」を売り物にしてきたユン韓国政府すら強い遺憾の意を示し、駐韓日本大使を呼びつけて抗議しました。

 

ハンギョレ新聞によりますと。

この教科書の歴史歪曲のなかで特に驚くべきことは、乙巳条約(第2次韓日協約、1905年)と日本軍「慰安婦」についての説明だ、としています。

 日本は、長きにわたり過去の植民地支配を「合法」だと主張しながらも、韓国人がそれを自発的に望んだとしたり「正当な支配」だったという内容を主張することはなかった。菅直人首相談話(2010年)で、韓国の人々が「その意に反して行われた植民地支配によって」傷を受けたと認めたことが良い例だ。しかし今回は、植民地支配の扉を開いた乙巳条約について高宗が「満足」し、一部の大臣の反対を「自ら説得して調印に達することになった」という衝撃的な主張を認めた。

 

「韓日両国政府が歴史で対立しながらも守ってきた度量の広さを越えた「暴挙」だと言わざるをえない。尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権は、過去2年間に続けてきた対日「屈辱外交」がこのような歴史歪曲につながったのではないかを省みて、対日政策を根本的に再検討しなければならない。」(ハンギョレ新聞)とユン韓国政府の対応を厳しく批判しました。

 

慰安婦の移送や慰安所の運営・管理などについては、「(日本)軍の関与の下に、多数の女性の名誉と尊厳を深く傷つけた」(2015年慰安婦合意)と認めている。しかし、令和書籍の教科書は、「報酬を得て働いた」として日本の責任を否定する内容だけを羅列している(ハンギョレ新聞)など、強制性を否定する内容です。

 

この令和書籍はほかにも日本史を美化し、加害の歴史を縮小し、植民地近代化論を擁護する内容も多く含まれています。

 

令和書籍の歴史教科書は、先月22日の審査結果発表を控えて、異例の合格保留となっていましたが、この日初めて合格しました。これにより、右翼史観を含む日本の中学校の歴史教科書がさらに増えることになりました。直前の教科書審査の2020年当時、右翼史観を含む歴史教科書は7冊中1冊でしたが、今年は先月22日に審査で合格した育鵬社、自由社に加え、この日に通過した令和書籍の2冊を合わせて、10冊中4冊に増えました。

 

日本の教科書の変質を許したのは、韓国のユン大統領の誤った歴史判断と日本の自民党の反動派の軍事大国化の動きが重なったことが背景にあります。日韓の市民、労働者の連帯で、反動教科書の普及に反対しましょう。(了)

 

韓国 岸田総理の靖国神社「真榊」奉納に反発

 (msn.com)

 

[社説]「高宗が乙巳条約に満足した」…教科書で歴史歪曲すら越えた日本 : 社説・コラム : hankyoreh japan (hani.co.kr)

ソウル市鍾路区の旧日本大使館前にある平和の少女像/聯合ニュース

 

 日本の文部科学省が19日に公開した中学校の歴史教科書の追加検定結果に言葉を失った。韓日両国政府が歴史で対立しながらも守ってきた度量の広さを越えた「暴挙」だと言わざるをえない。尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権は、過去2年間に続けてきた対日「屈辱外交」がこのような歴史歪曲につながったのではないかを省みて、対日政策を根本的に再検討しなければならない。

 

 文部科学省はこの日、極右的・復古的な歴史の記述で日本国内でも大きな懸念をもたれている令和書籍の中学歴史教科書2点について、「問題ないと判断した」として、検定に合格したことを発表した。この教科書の歴史歪曲のなかで特に驚くべきことは、乙巳条約(第2次韓日協約、1905年)と日本軍「慰安婦」についての説明だ。

 

 日本は、長きにわたり過去の植民地支配を「合法」だと主張しながらも、韓国人がそれを自発的に望んだとしたり「正当な支配」だったという内容を主張することはなかった。菅直人首相談話(2010年)で、韓国の人々が「その意に反して行われた植民地支配によって」傷を受けたと認めたことが良い例だ。しかし今回は、植民地支配の扉を開いた乙巳条約について高宗が「満足」し、一部の大臣の反対を「自ら説得して調印に達することになった」という衝撃的な主張を認めた。

 

 問題の記述は、伊藤博文が条約を強制的に締結した後の1905年12月8日に天皇に送った復命書を参考にしたとみられる。しかし、乙巳条約が脅迫のもとで強制的に締結されたことは、条約の「形式的合法性」を主張する日本の学者でさえ認めるものだ。合法派の代表といえる明治大学の海野福寿名誉教授も2000年の研究で、この一節について、高宗は最小限の効力の期限を設定して奪われた外交権の回復を期待したが、伊藤博文はそれを逆利用し、皇帝の要求を受け入れて修正したことで裁可の証拠とみなしたと指摘している。伊藤博文の欺瞞を高宗が同意したということの証拠にした嘆かわしい歴史歪曲だ。

 

 慰安婦についても、日本は「法的責任」を否定しただけであり、慰安婦の移送や慰安所の運営・管理などについては、「(日本)軍の関与の下に、多数の女性の名誉と尊厳を深く傷つけた」(2015年慰安婦合意)と認めている。しかし、令和書籍の教科書は、「報酬を得て働いた」として日本の責任を否定する内容だけを羅列している。韓国政府は、2020年と2021年の検定では不合格となったこの極右教科書が、今年はなぜ通過したのかを確認しなければならない。「大使招致」という形式的な抗議で穏便に済ませようとしてはならない。

(お問い合わせ japan@hani.co.kr )https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/1137497.html韓国語原文入力:2024-04-21 22:09