【Bunnmei ブログ】

 

出口調査によりますと、二年目となる韓国ユン大統領の与党が現在実施されている韓国総選挙において大敗したようです。

 

ユン大統領と言えば日韓関係を「改善」した人、と日本では理解されているかもしれませんがそう単純ではありません。ユン大統領は二年前に報道陣から八月十五日の光復節(日本による植民地支配からの解放記念日)の演説で慰安婦問題や徴用工問題に対するメッセージがなかったと指摘され国内から批判されました。

 ほかにも、去年の福島原発からの放射能汚染水の太平洋投棄問題で、その危険性や日本政府の無責任さを追求することはありませんでして。このような節度のない日本に対するお追従は、韓国民からの大きな批判がありました。その一連の決断は「最悪の"親日"屈辱外交」「外交敗北」と韓国民から批判されました。

 

■「対中国・対北朝鮮包囲」のための「韓日友好」?

 ユン大統領におけるこのような歪んだ「親日姿勢」は、米国の思惑(対中国包囲のためには日韓関係を改善すべきだ)をくんで、「韓日友好回復」を演出して見せたかったのでしょう。しかし、一連の件で韓国国民の反発は当然大きくなっているようです。場当たり的で短絡的思考しか持てない米国政府への忖度のために韓国トップが歴史経緯を無視した「韓日友好」を演出するのは軽率ではないでしょうか。歴史認識を大きく変えることは未来に禍根を残します。韓国民がそのあたりをよく理解し批判的にユン大統領を見ていると思います。

 

ユン大統領の対北朝鮮政策についても批判があり、文在寅前大統領は「合意破棄と対話中断が北の核発展を促進した」と主張しています。さらに、亜洲大学米中政策研究所のキム・フンギュ所長は、「これまでは韓米同盟が北朝鮮の南侵と挑発を抑制するための機能に忠実だったとすれば、今は韓米同盟を対中同盟の一部として活用したいという米国の考えが非常に強い」と述べた(同上)。在韓米軍と韓米同盟の位置づけが変化したようです。近隣国への軍事的対決姿勢もまたユン大統領の政治の特色です。

 

■日本の反動勢力の軛(くびき)が外された

 ユン氏の日韓を巡る「歴史問題」への寛大すぎる姿勢が日韓友好の礎になるどころか、真逆の結果を生む可能性があります。ユン大統領の「寛大さ」は、日本の反動派や戦前回帰勢力を「免罪」するに等しく勢いづける可能性があります。それは韓国国民の反発と共に、日本の国内の政治問題として深刻な影響を与え続けることが危惧されます。

すでに自衛隊は靖国詣でを公然と通例化する決意のようです。さらに「大東亜戦争」の呼び名を使用したり、この一二年一挙に反動的本音が露出してきています。中国や韓国の厳しい「歴史的認識」が少しでも緩めばこのようになるのです。
 

■権力主義への批判

 

ユン尹大統領の政策や行動は一部で「韓国のトランプ」と評され、民主主義を毀損(きそん)しているとの強い批判もあります。また、側近政治や、政治的経験不足のうえ検察畑の経験しかなく高圧的で非対話的だと批判されてもいます。(了)



 

 

 

【速報】韓国で総選挙“与党大敗” “親日”尹大統領に打撃 影響は 

(msn.com)

現地メディアは、与党が大敗する見通しだと伝えている。

韓国・ソウルの尹政権を支える与党の陣営から、フジテレビソウル支局・仲村健太郎記者が最新情報をお伝えする。

現地時間10日午後6時、モニターに出口調査の結果が映し出されると、関係者は厳しい表情で見つめたあと、ほとんどが会場を後にした。

現地メディアが実施した出口調査などによると、300議席中、保守系少数与党「国民の力」は85~99議席、革新系最大野党「共に民主党」は、半数を大きく超える184~197議席を獲得する見込みとなっている。

 

 

【速報】韓国総選挙 最大野党「共に民主党」が優勢 現地メディアが議席予想を伝える 尹錫悦大統領の政権運営にも影響か (msn.com)

今回の選挙は、2年前に発足した尹政権の中間評価と位置づけられ、事前の予想では、政権を審判すべきだと主張する革新系の野党が優勢との見方がされていました。

これに対して保守系の与党は、大統領の弾劾案を決議できる議席の3分の2を野党側が握れば「国が崩壊する」と有権者に訴えてきました。

結果の大勢はあす未明にも判明する見通しですが、与党が惨敗すれば、日韓関係の立て直しに取り組む尹錫悦大統領の政権運営への影響が避けられず、接戦区が多いとされる首都圏の勝敗の行方が注目されています。