【管理人の一言】

AppleとEpic Gamesの闘いは、2020年8月に始まりました。Epic Gamesは、人気ゲーム「フォートナイト」にApp Storeの支払い方法を迂回できるようにする独自の決済システム「Epic direct payment」を導入しました。激怒した「大地主」Appleは、これが規約違反であるとして、フォートナイトをApp Storeから削除しました。さらに、Appleのアプリ会社に対するイジメは続きます。それが下添付記事です。App Storeからの収益はAppleの全収益の13%程度なのですが、抜け穴づくりは許さない姿勢です。

 

Epic Gamesは、AppleがApp Storeにおける独占的な地位を利用して、アプリ開発者から高額な手数料を徴収しているとしています。具体的には、アプリ内課金の30%をAppleが手数料として徴収することに異議を唱えています。たしかに不当収益かもしれません。独占禁止法に問われそうですね。

 

ところが2021年9月に行われた一審判決では、Appleは独占禁止法違反には問われませんでしたが、App Storeの規約の一部を変更するよう命じられました。具体的には、アプリ開発者が外部決済システムへのリンクをアプリ内に表示できるようにする必要があります。

 

両社は現在も控訴審を争っており、最終的な解決には時間がかかる見込みです。解決策としては、Appleが手数料を下げるか、外部決済システムを自由に選べるようにするなどの考えられます。しかし、お山の大将になりあがったと信じているAppleの経営陣は不寛容な態度ですね。(了)

 

 

技術界の巨人は金ぴか時代の強盗王

著・DAVID MOSCROP
アップルとエピックとの戦いは、今日のハイテク企業が19世紀の独占企業のように振る舞っていることを思い起こさせる。金ぴか時代の強盗男爵を現代に置き換えたような企業に対して民主的な管理を導入することが、彼らの権力を抑制する唯一の方法なのだ。

Tech Titans Are the Robber Barons of Our Gilded Age (jacobin.com)

 

テック企業は再び争っている。先週、アップルはエピック・ゲームズのヨーロッパにおける開発者プラットフォームへのアクセスをブロックした。この動きは、フォートナイトのメーカーがアップルに匹敵するアプリストアを構築することを阻止するもので、まさにそのようなことを阻止するために作られた欧州連合の新しい競争法(デジタル市場法)が施行される数日前のことだった。その後、EUが調査を開始したため、Appleは方針を転換した。Epicによると、この動きは「報復に対する世論の反発」に対応するものだという。


New York Timesに寄稿したTripp Mickle氏のレポートによると、AppleがEpicをブロックしようとしたのは、EpicがApp Storeの安全性を保つために引かれた線にとどまることを拒否するルール違反者であるという主張によって正当化されたとのことです。根拠としては薄っぺらいものです。Mickle氏はさらに、「Appleはまた、ヨーロッパの技術競争法を遵守するAppleの計画に対するEpicの批判にも異議を唱えた」と指摘しています。それを信じた人がいただろうか?

その理由は、間違いなく禁止措置の核心にあるもので、アップルからの小賢しく、不愉快な独占主義者いじめの別次元のものだ。アップルとエピック社の争いは、金ぴか時代の不正行為を思い起こさせる。私的独占は原則として望ましくないが、現代のハイテク企業の独占企業や寡占企業は、その巨大さと影響力の大きさにおいて、20世紀の先達よりもさらに悪いものを象徴している。ハイテク企業との戦いは、市場や私たちの生活の大部分を形成しているこれらの企業に対して、民主的な統制を確立する努力を倍加するよう呼びかけるものである。・・・・

 

以下略