原発立地の町長が姿勢一転

「安全性アピールは難しい」と再稼働に慎重発言 

震度7の石川・志賀 稲岡健太郎氏 (msn.com)

 

能登半島地震で震度7を観測し、大きな被害が出た石川県志賀(しか)町の稲岡健太郎町長(46)が、本紙の取材に応じた。町内に立地する北陸電力志賀原発について、2007年と23年に能登地方で地震が頻発した状況を引き合いに「北陸電力は再稼働を目指すとのことだが、首長として以前のように安全性をアピールすることは難しい」と語った。重大事故を想定し、住民の避難経路を抜本的に見直す必要性を強調した。・・

 

断層上にある志賀原発は「次の地震」に耐えられるか

 能登半島地震で高まった巨大地震発生リスク (msn.com)

マグニチュード(M)7.6を記録し、200人余が犠牲となった能登半島地震。発生から1カ月たつ中、拭い去れない危惧がある。次なる地震だ。先月、半島北側の断層が大きく動いた影響で、周辺の断層も動く可能性があると指摘されている。懸念が強まるのが北陸電力志賀原発(石川県志賀町)。立地する半島西側は活断層が少なからず存在する。現状にどう向き合うべきか。(岸本拓也、山田祐一郎)

次なる地震で心配なのが志賀原発だ。立地するのは能登半島の西側。地震が起きやすくなったとも。原発の周辺は、活動性が否定できない断層が少なくない。北陸電の資料を見ると、原発の10キロ圏に限っても陸に福浦断層、沿岸地域に富来(とぎ)川南岸断層、海に兜岩沖断層や碁盤島沖断層がある。

志賀原発周辺で注目すべき一つは、北に約10キロの距離にある富来川南岸断層。この断層の全容は見方が割れる。北陸電の資料では陸域を中心に長さ9キロと書かれる一方、研究者からは、海まで延びる可能性を指摘する声が上がってきた。

 脅威の程度が捉えづらいこの断層。再評価を求めるのが名古屋大の鈴木康弘教授(変動地形学)だ。・・・

 

 

志賀原発の変圧器、最も強い揺れに耐える「クラスC」でも壊れる…修理見通し立たず

 (msn.com)

北陸電の松田光司社長は1月31日の記者会見で「必要な設備や機能は担保されている」と述べ、放射能漏れなどの心配はないことを強調した。

 その一方で、敷地内では地震後、トラブルが続発した。変圧器の配管が破れて、絶縁や冷却用の油が漏出。1月末現在で3系統5回線ある送電線のうち1系統2回線が使えない状態だ。変圧器は部品が手に入らず、修理の見通しは立たない。

変圧器は耐震クラスCの製品で、現状入手できるうち最も強い揺れに耐える仕様だという。それが壊れたことは、原発が受けた揺れの大きさを示す。

 元日の地震では、震度7を観測した志賀町の富来地区で加速度2800ガルを記録している。北陸電は、元日の地震で、原子炉直下で観測した加速度は399ガルだったことを挙げ、「安山岩を主体とする敷地の地下は富来地区と比べ強固なため、同じような大きな揺れが届かない」と強調する。原子炉は1000ガル程度に耐えれば十分との立場で原子力規制委員会の安全審査に臨んでいる。しかし、北陸電によると、耐震クラスCの変圧器は500ガルまで耐えられる仕様で、変圧器のトラブルは北陸電の主張や立場を揺るがしかねない。