阿部 治正

 

昨日に引き続き、パレスチナ関係の記事を二つご紹介します。ひとつは米国のjacobinサイトの記事、もうひとつは英国のソーシャリスト・ワーカー紙の記事です。何故、今回の事態が発生したのか。私たちは、まずはパレスチナの現状、ガザ地区やヨルダン川西岸に暮らすパレスチナ人の、筆舌に尽くしがたい苦境を知る必要があります。人としての尊厳を維持するために、その尊厳が実現される世界を手繰り寄せるために、今回の闘いは果たして無益なものなのか。私は決してそうではないと思います。求められているのは、パレスチナ連帯の闘いの強化です。

以下は、jacobinサイトの記事からの一部抜粋です。

ガザとイスラエルで繰り広げられている悲劇的な光景は、占領と抑圧には代償が伴うことを冷ややかに思い起こさせる。というのも、140平方マイルに200万人を幽閉し、終わりの見えない無慈悲な包囲下に置き、出入り口をなくし、昼夜を問わず頭上をドローンやロケット弾がブンブン飛び交い、絶え間ない監視や 嫌がらせを受け、日々の生活をほとんど管理できなくなれば、最終的には、土地を奪われた人々は反乱を起こすからだ。

今年に入ってから、イスラエル軍はヨルダン川西岸で200人以上のパレスチナ人を殺害している。

パレスチナ人の生活を地獄のようにするために、イスラエルの超国家主義的な政府に後押しされ、強化された入植者の暴徒や極右暴力団は、テロをまき散らし、パレスチナ人の間に大混乱を引き起こし、村や家を焼き払い、リンチし、平気で民間人を殺害している。

イスラエルは何十年もの間、犠牲者に疑う余地のない降伏を要求し、いかなる形であれ反抗を拒んできた。民主的な戦術は無益である。パレスチナ人がストライキやデモなどの非暴力抵抗を受け入れた時でさえ、イスラエルは残忍な力で対抗した。

そこに住むパレスチナ人にとって、アパルトヘイトは単なる隔離ではなく、占領下の生活の非人道性を意味する。殴打、銃撃、殺害、暗殺、リンチ、外出禁止令、軍事検問所、家屋取り壊し、立ち退き、強制送還、失踪、樹木の根こそぎ撤去、集団逮捕、長期投獄、裁判なしの拘留などである。

現在進行中の暴力の爆発は、イスラエルのアパルトヘイトの醜い現実であり、基本的人権と自由を奪われた国を持たない人々に対する数十年にわたる占領の集大成である。包囲が解かれ、アパルトヘイト体制と占領が終結しない限り、暴力は今後何年にもわたって、パレスチナ人とイスラエル人を悲劇的に苦しめ続けるだろう。

■パレスチナとイスラエルにおける暴力は、残忍な抑圧の悲劇的な結実である

https://jacobin.com/.../israel-palestine-violence-hamas.../

■「我々は歴史を塗り替えている、我々の戦士がイニシアチブを取った」――パレスチナ人が発言

https://socialistworker.co.uk/.../were-rewriting-history.../

■上の二つの記事の翻訳

https://www.asahi-net.or.jp/~th4h-yko/2article02