【管理人の一言】
史上初めてのビッグスリー労組のそろい踏み。ストライキ実施で、意気上がる労働者だが、さっそく企業はストの切り崩しを試みてきた。なんと、ストライキ労働者の突然の解雇だというのだ！
米フォード、600人解雇 米自動車労組のスト巡り＝ＣＮＢＣ - ニュース・コラム - Yahoo!ファイナンス[１５日 ロイター]
賃金やそのほかの改善を闘う中で、解雇撤回も課題として労働者は闘うことになる。賃上げなどは共感がえられているのは米国民もインフレによる生活の悪化に悩む人が多いはずだからだ。弾圧に抗して、ストライキとピケットを実施している全米自動車労組にエールを送りたい。
ＧＭとフォード、時価総額３兆円近く消失－ストまでの期間に（Bloomberg） - Yahoo!ニュース
「3兆円消失」だって？ つまりだ、富を生み出すのが労働者であることを証明しただけのことだ。
UAW組合員が企業権力に対抗するストライキを実施
- アメリカ人は圧倒的に彼らを支持
著
ルーク・サベージ
全米自動車労働組合（UAW）のショーン・フェイン会長は、「われわれは労働者階級全体のために闘う」と語っており、アメリカ人はそれを信じているようだ。アメリカ人は世論調査に対して、ビッグ3の自動車会社よりもUAWを支持すると答えている。
今朝早く、全米自動車労組（UAW）は約90年の歴史で初めて、アメリカの大手自動車メーカー3社すべてでストライキを開始した。同労組の姿勢は大胆なものであり、今年初めの歴史的投票で選出された改革志向の新指導部のレトリックも、同様に戦闘的な響きを帯びている。UAWの要求の中には、差別的な賃金体系の廃止、医療・退職給付の改善、40％の賃上げなどがある。
ショーン・フェイン会長は、アメリカの労働の伝統の最たるものを反映し、このストライキを企業権力に対抗するすべての労働者を代表する広範な行動として表明している。「ウォール街に金があるのなら、製品を作る労働者にも金があるはずだ。「私たちは労働者階級全体と貧困層のために闘う」。過去10年間だけでも、ビッグスリー（フォード、ゼネラルモーターズ、ステランティス）は約25兆円の利益を得ている。
そして、アメリカ人はフェインの意見に大賛成のようだ。ここ数年、労働組合に対する一般的な支持率は著しく上昇しており、ギャラップ社では2021年に国民の支持率が56年ぶりの高水準を記録し、現在もほぼ同水準となっている。2009年まで労働組合への支持率が過去最低だったことを考えれば、これは驚くべき出来事であり、バイデン ホワイトハウスが民主党の前任者よりも今回のようなストライキに前向きな発言をしやすいと感じた理由のひとつであることは間違いない。
近年、一般的な労働組合に対する国民の支持率が大幅に上昇しているとすれば、UAWに対する支持は圧倒的であり、かつ党派を超えているように見える。レイバー・デー直前に実施されたギャラップ社の世論調査によると、アメリカ人の約75％が自動車労組を支持すると回答している。また、映画やテレビの脚本家や俳優のように、現在進行中の労働争議も高い支持率を誇っている。
現在の情勢は、2008年以降の経済混乱期とは明らかに異なっている。そして、政治的・文化的状況は当時よりも間違いなく二極化しているにもかかわらず、労働者の大義は少なくともこの一世代には見られなかったほど共鳴されている。
この点で、UAWのストライキ行動は、自動車産業以外の分野でも、特に労働者が最終的に大きな利益を勝ち取れば、重要かつ潜在的に変革的な変化を促す可能性を秘めている。歴史家のネルソン・リキテンスタインがJacobinのアレックス・プレスにこう語っている： 「ショーン・フェインと自動車労組は、かつてUAWがアメリカの前衛であったときの興奮と支持を取り戻し、再活性化している。
UAWがウォークアウトを発表する以前から、ストライキ活動は昨年から40％も増加していた。アメリカ全土で、労働者が労働を撤回することはますます増えており、そうすることで世論の広範な支持を享受している。「私たちはこの闘いにおいて正しい側にいる。「労働者階級と富裕層、持てる者と持たざる者、億万長者階級とそれ以外の人々との戦いだ」。
膨大な数のアメリカ人が同意しているようだ。