和尚さんと僕(モチベーションの話:非医療ネタ) | 美容外科/形成外科 塩崎医師のブログ

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元都内大学病院 形成外科 医局長。現在は都内で美容外科医として勤務中。二重瞼と鼻、豊胸が専門。
全て「自然かつ華やか」を信条としています。
美容手術、医療問題、医師のキャリアについて。
診察のご用命は新宿アマシオクリニックで予約をお願いします。

 

こんにちは。

 

アマシオクリニック院長/アマソラグループ形成外科 専門医 塩崎です。

 

本日は、ただのエピソードと、ちょっとモチベーションの話。

僕のブログは結構同業の方が読んでいただいているので、何かミームを残せたらいいなと考えで記事を投稿します。

 

仕事をしていて悩んでしまうのは、はっきり言うと「自分の仕事に意義を見出せなくなった時」。

 人間は、社会(あるいは所属している集団)において、「役に立たないやつ」「いけてないやつ」

と思われてしまうということに強いストレスを感じます。

 

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私の近しい親戚にはお寺さんの一族がいます。

東海地方の某県で、東京生まれの私は毎年そこに行くのが楽しみでした。

 

と言うのも、両親の実家も東京だったので帰るべき田舎もなく、「田舎の祖父母の家」みたいなものを求めていたのが一つ。

もう一つは、少年時代夢中になっていた昆虫採集でした。田園風景の広がる田舎だったんですよ。

 

なんだか、「実話風怖い話」の投稿みたいですがそうではなく。別にお寺に泊まっても怖い思いなんかせず、楽しく過ごしておりました。父と兄と虫取りしたり、ちょっと怖い和尚さん(親戚の家の家長さんであります)のお話を聞いたり。

 

、、が当然、小学校も高学年になると、虫にも興味がなくなり、受験やら何やらで、いつの間にかお寺にも行かなくなりました。

 

時は流れ、30歳近くなった私。もう既に形成外科医として働いています。祖母の葬儀で久々に和尚さんにお会いしました(ちなみに皆に深く愛された祖母は90歳を超えた大往生で、皆悲しみながらも笑顔でした)。

 

20年ぶりくらいに会った和尚さんが私に言います。

「あの虫取り少年がご立派になられましたな。お父上のようにお医者になられたと聞きました。人の命を預かる事は大変な責任があります。頑張ってください。」

 

が、私は当時、形成外科医の仕事に強い疑問を感じておりました。端的に言えば、華々しい心臓外科医や

腹部外科医のように命を直接預からない。さらに大学病院の仕事は無駄が多く、「外科医」と言うかっこいい響きとは異なるということ。

(↑これ、形成外科なら誰もが感じたことがあると思う。何でもやる代わりに、強い専門性を感じないんだよね。特に専門病院じゃなくて、大学の若手の頃。)

そんなことを、私は和尚さんに自嘲的に話しました。

「大したもんじゃないですよ」と。

 

和尚さんは仰いました。

「お釈迦様の教えの、『生老病死』を知っているでしょう。人間はこの4つの苦痛からは逃れることができません。お医者が治すものは病と死だけではありませんよ。よく考えてごらんなさい。」

 

残念ながら小説ではないので、このエピソードはこれでおしまいです(笑) その時は別に感動するでもなくふーんと思いました。ちょっと慌ただしかったし。残念ながら、お爺さんの話を聞いて感動するほどピュアではすでになかったのです(笑)。 もう30歳だもん。

 

が、人生の先輩に「よく考えてごらんなさい」と言われたら考えるべき。後から勉強し直したんですよ。

 

で、僕が解釈したのはおそらくこんな話。↓

 

「生老病死」とは、人間の避けられない苦しみです。

「生きる苦しみ」

「老いる苦しみ」

「病になる苦しみ」

「死ぬ苦しみ」

この四つを「四苦」といいます。

 

この「生老病死」と言う人間の避けられない苦悩を考えたとき、一般的に医師は

「病気の苦しみ」「死の苦しみ」に対してアプローチする。

形成外科医(美容外科医もだよね)は、

「生きる苦しみ」「老いる苦しみ」にアプローチができる。

そこに優劣はなく、ただ人の苦悩に寄り添いなさい。と言う話を和尚さんはしていた。

 

だとすれば、形成外科医師としての私の役割は??

 

「『生きる』『老いる』という人の苦悩を分かち合うこと」

「自分の持っている知識と技術を使って、人の代わりに苦痛、苦悩を肩代わりすること」

なのではないかな、と思いました。

 

この結論にたどり着いた時、和尚さんの言葉がとても力強く心に響きました。

 

ドクターでもナースでも、あるいは全く別の仕事をしている方でも、「誰かの代わりに苦悩を背負う」と言う気持ちを持つと、きっとモチベーションになるでしょう。本来人は少なからず「誰かの役に立ちたい」という気持ちを持っているはずです。

 

手術のトレーニングも手術計画も論文読むのも大変ですが。それが、他人の苦悩を代わりに背負うことになる。そもそも、自分の得意分野で互いに人助けをする、それによって世の中は回ってるはずなんです

 

でも思うんですよ、こういう発言がパッと出てくるのって、和尚さんもまた、私の苦悩を肩代わりして、自分の知識と経験からヒントを出してくれたんだな、と。これは39歳の今になってわかったんですが。

 

そんなわけで今でも、元気が出ない時とかいろんなことがうまくいかない時、和尚の言葉を思い出して自分の気持ちを奮い立たせるのです。

 

サンキュー和尚!!

 

 

 

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(後書きにかえて)

 

現代社会は、仕事も遊びも情熱を失ってしまう機会が多いと思います。

SNSで他人の(華麗な)生活を覗き見しやすくなり、逆に他人からの批判、こき下ろしも容易に可視化されます。

大体美容外科医なんて、通常の医師より100倍経歴やら卒業大学やら手術成績見られるからね(笑) ストレス溜まります。

 

が、そんな中でエネルギーを保つためには信念が必要で、信念ってのは別に「燃える気概」である必要はない。

自分の中の優しい思い出が、静かに流れるエネルギーになればいいんだと思っています。

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